“Go for it マレーシア教育移住日記”にご訪問いただきありがとうございます。
今回は、2020年11月現在 マレーシア で導入されているロックダウンの状況と、 マレーシア に入国できずに待機している人たちの現状についてお話します。


【#9】今どうなってるの?コロナの状況と マレーシア の入国事情
マレーシア のコロナの状況
マレーシアのロックダウンは3種類
2020年3月以来、マレーシア政府はロックダウンの強制力を次の3段階に分けて、感染拡大防止と経済回復に当たってきました。
# | 略称 | 正式名称 | 強制力 | 補足 |
---|---|---|---|---|
1 | MCO | Movement-Control-Order | 強い | 事実上のロックダウン |
2 | CMCO | Conditional-Movement-Control-Order | 中間 | 条件が緩和されたロックダウン |
3 | RMCO | Recovery-Movement-Control-Order | 緩い | ロックダウンからの回復活動期 |
第3波の感染再拡大の原因はサバ州議会選挙
そこには、明らかな要因がありました。9月26日に投開票が行なわれた東マレーシア・サバ州の州議会議員選挙です。
この選挙の時、マレーシアはRMCO下にありました。つまり、ロックダウンがかなり緩和されていた時期です。
2020年3月18日から始まったMCO(ロックダウン)から一段階緩和されたCMCOを経て、6月10日からはようやくRMCOに移行し、ほとんどの経済・商業・教育・活動が再開されていました。
私たちの生活もだいぶ自由になり、外出時のマスクの着用やソーシャルディスタンスの遵守は義務付けられているものの、子供たちは学校に通い、州を超えて移動することや国内旅行をすること、屋外でのスポーツ、25人以下なら集まって食事をすることもできるようになっていました。
延期になっていた長男のインター校の卒業式も、少人数制で4回に分けて行われました。
ホテル隔離中に僕らTwitterで知り合いましたね(笑)
8月下旬、私たちはRMCOでは国内移動が可能となったので、当初4月に予定していた長男の大学見学のため、クアラルンプールに行きました。
結果的に見学と入学手続が同時になりましたが、書類を提出し学生ビザの申請をすることができました。

マレーシアは投票権が出身地にあるため、投票のための帰省で人の動きが活発になります。
また、あちこちで選挙活動の集会が開催されていました。この時にSOP(3密を避けるためのルールみたいなもの)が守られていなかったようです。
マレーシアの人たちは政治に対する関心はとても高く、日本とは比べ物にならないほどの高い投票率ですが、この選挙に関連する集会・帰省・投票の3密によって一気にコロナウイルスの感染が拡大しました。
選挙前、サバ州の1日の感染者数は1桁、マレーシア全土でも1桁から2桁前半で推移してましたからね。
加えて、マレーシアという国の懸案でもある不法移民問題。
不法移民は海からも陸からもやって来て、逮捕した不法移民者が陽性反応、その後、刑務所内でクラスター発生というケースが多発しました。現在でも感染者の大多数は刑務所でのクラスターです。
これによりコロナウイルス第3波は勢いを増し、一番厳しい規制のMCOが開始された3月の1日あたり感染者数を優に超えるケースを日々更新する結果となりました。
マレーシア のロックダウンはいつまで続くのか?
RMCOは、まずは8月31日までに期限が設けられ、その後、12月31日まで延長されることとなりました。
当初、マレーシア国外からの外国人(駐在員の家族や留学生を含む)のマレーシア入国は2021年の年始あたりと予想されてましたので、新規留学生のビザも2021年年始には発行されるのでは?と一部で噂になっていました。
ところが、10月7日にRMCOからCMCOに逆戻りしたため、新規留学生へのビザ発給の可能性は遠のいて、もう何が何だか分からなくなってしまいました…

時期 | 状況 |
---|---|
2020年1月末 | コタキナバルは国際線の乗り入れを停止 |
2020年3月18日 | MCO発令 観光目的のマレーシア入国を禁止、学校登校禁止(オンライン授業開始)、外出は一家で一人の食料品買い出しのみ、移動は10キロ圏内、午後5時以降の外出禁止、夜間はロードブロック、日本のパスポート所有者は日本への帰国は許可されるがマレーシアへの再入国は不可 |
2020年5月4日 | MCO→CMCOに移行 学校は引き続きオンライン授業、営業するお店が少し増えたもののMCOと大差はない状況 |
2020年6月10日 | CMCO→RMCOに移行 国内の移動(旅行)が許可される、飲食店の店内飲食が可能になる、マッサージ店の営業が許可される、屋外スポーツが可能となる、学校が段階的にスタート |
2020年6月24日 | インターナショナルスクールは最終学年のみ通学開始 |
2020年8月3日 | インターナショナルスクールはサマースクールとして全学年の登校を開始 |
2020年10月7日 | 2回目のCMCOが発令 |
2020年11月8日 | 12月6日までのCMCO延長を発表 学校の新学期を2021年1月20日とする |
サバ州では、現在の2回目のCMCOでは、
- 在宅勤務の推奨
- 学校は登校不可でオンライン授業
- 州はおろか隣町への移動も禁止
- 自家用車に同乗して良いのはドライバー含め2人のみ
- 屋外のアクティビティーは禁止
- 飲食店は持ち帰りとデリバリー
となって、不自由を余儀なくされています。
長男は大学の学生ビザは取得できたか?
大学の学生ビザは2段階ある
うちの長男は大学の学生ビザの申請中で、2度目のCMCOに入ったためビザの手続のプロセスが途中で停止したままです。
大学生の留学ビザの認証は2段階あって、今回、私も初めて知りました。
具体的には、今現在長男が取得しているのは、“大学への入学が認められ授業を受けることができる”という認証のビザ。その次に、“キャンパスに通うことができる”という認証のビザがあり、大学に通うためには後者のビザが必要だというのです。
それは知らなかった…
でも、お兄ちゃんはサバ州のインター校を今年6月に卒業したんだから、たしかサバ州の場合、最終年のビザの有効期限は12月31日まであるよね?
なので、それが切れるまでは卒業後もビザは有効なんです。
ビザは各州のイミグレーションから発行されます。
サバ州にいる限り私たち親子に問題は起きないのですが、サバ州で学生ビザを取得していても、クアラルンプールに新大学生として転入するには、クアラルンプール行政区が発行する学生ビザを新たに取得しなければならないんです。
同じマレーシア国内だけど、なんだかマレー半島側と東マレーシアでは別の国扱い。国単位ではルールが統一されてなくて、特にサバーは半島側とルールが違うことがあるんです。
本来は、学校が変わったタイミングで新しい学校に紐づいた学生ビザへの切り替えを行い、その後、元の学校のビザをキャンセルすれば済むという流れなのですが、現在は大学の学生ビザをまだ取得できていたいため、クアラルンプールに引っ越せず、サバの学生ビザのキャンセルもできない。
そんな状況なので、同じマレーシア国内にいるのに“渡航待機者扱い”なんです。
少し話が逸れますが、私の友人で、クアラルンプール出身のご主人がコタキナバル出身の奥さんと結婚してコタキナバルに住む場合でも、ご主人にはサバ州のビザが必要なんです。
つまり、純マレーシア人がマレーシア国内に住むのにもビザが必要な場合があるということなんです。
長男は、8月下旬に大学通学のためのビザを申請したため、今オンライン授業が受けられますが、その1ヶ月後に同じ条件でビザを申請した長男のお友達は、今でもオンライン授業を受けられるビザすら発行されていません。
高校生でもない、大学生でもない、時間があっても母国に一時帰国出来ない。かわいそうです。
日本人の マレーシア への入国状況は?
一大決心した新規留学の学生、新規駐在員、駐在員のご家族、マレーシア人の家族を持つ日本人など、本当にたくさんの日本人がマレーシアに入国できず待機を余儀なくされています。
と思いきや、さっきMM2Hホルダーの韓国人ママ友が先週入国したというWhatsAppが来た(笑)
入国規制や解除に関する情報は頻繁に変わるので、読者の皆さんに有益な情報があれば、また発信したいと思います。


まとめ
長男は学生ビザが発給されず、コタキナバルからクアラルンプールに引っ越せない状況
新規留学生、新規駐在員、駐在員のご家族など、現状多くの渡航待機者がいる
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次回に続く
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