“Go for it マレーシア教育移住日記”にご訪問いただきありがとうございます。
マレーシアに教育移住をするにあたり、必要となるがビザです。
観光ビザでは1回の渡航で90日以内しか滞在できないので、長期滞在することが可能なビザを取得しなければなりません。
教育移住を前提とした場合、長期滞在可能なMM2Hビザを持っていなければ、学校がアレンジしてくれる「 保護者ビザ 」を取ることが必要です。
今回は、そんな保護者ビザのお話しです。

【#20】マレーシアに教育移住できる 保護者ビザ とは? -我が家のビザ騒動-
教育移住ができる 保護者ビザ とは?
現在、私たちは、子供の留学に帯同することを目的とした“Social Visit Pass”(通称ガーディアンビザまたは保護者ビザ)を取得してマレーシアに滞在しています。
留学する生徒に帯同する保護者のビザという位置付けであるため、当然のことながら保護者ビザ単体では取得することができません。必ず留学する子供(生徒)に紐づいて発行されるのです。
保護者ビザを取得できる人数は、子供1人に対して親1人。未就学児がいる場合、保護者ビザに1名の未就学児を付帯することができます。
マレーシア教育省(Ministry of Education)から留学生の受け入れを許可されている学校のみ、その州のイミグレーション(移民局)からビザが発行されます。
マレーシアにある4つの日本人学校のうち保護者ビザが取得できるのは、コタキナバル日本人学校のみ。その他、インターナショナルスクールはほとんどの学校で取得することが可能ですが、その学校で保護者ビザが取得可能かどうか、入学前に必ず学校の担当部署に確認が必要です。



我が家のビザ騒動
我が家がマレーシアのコタキナバルに教育移住した時、長男は高校1年生でインターナショナルスクールに編入学、次男は中学3年生で日本人学校に編入学しました。
マレーシアの小中高生に発行される学生ビザと、親に発行される保護者ビザはともに、マレーシアに入国してから申請します。
有効期限は原則1年ですが、コタキナバルのあるサバ州の場合、取得した日時からではなく毎年末の12月31日に期限が切れます。更新は1年ごとです。
ビザ取得までの手順
- マレーシアに入国
- 学校に入学
- 学校がマレーシア教育省に入学申請書を提出
- マレーシア教育省から学校にレター(許可証)が届く
- そのレターを含めた必要書類を持って州のイミグレーションに提出
- イミグレーションから許可が下りたらパスポートを持参してビザのステッカーを貼ってもらって完了
日本のパスポートを所有する日本人は、マレーシアに観光目的(観光ビザ)で3ヶ月の滞在が可能です。観光ビザでマレーシアに入国したこの3ヶ月間は、保護者ビザは不要です。
したがって、新規に留学生としてマレーシアに来た場合、学生ビザおよび保護者ビザの取得までの工程をこの3ヶ月以内に完了させなければならないということになります。
実際、当時日本人学校に編入学した後にビザの申請をした次男と私のビザは、入国から3ヶ月となる日付の6日前に取得することができました。
ハプニング発生
問題になったのは、長男のインターナショナルスクールでのビザ申請。
通常、インターナショナルスクールは学校がビザの申請を代行してくれるので、私はマレーシアに入国した翌日に長男の学校にパスポートと必要書類を提出し、ビザ申請の依頼をしました。
その後、学校に通いながら時々オフィスに立ち寄って、“ビザの進捗ありますか?”と聞いたりしながら、取得の日を待っていました。
“夏休みに入ってもビザの手続きは続行してくれるんですか?パスポート預けっぱなしは心配なんですが…”と尋ねたところ、“それなら返すよ。イミグレーションに行く日に連絡するからその時に持ってきて”とパスポートを返されました。
“だったら最初からそう言ってくれよ…”とブツブツ言っていたのも束の間、学校から1通のメールが届きました。
そのメールの驚愕の内容とは…
夏休み明けから学校の名前が変わります。
場所も変わります。
制服も変わります。
親会社も変わります。
登校時間はいつも通りなので、9月に新しい場所で会いましょう!
というもの。
えええーっ、これって、学校潰れたってこと!?
学校に出向いて校長先生に説明を求めたところ、先生も3日前に知ったのだとか…
とにかく“長男のビザは?どうすればいいの??”
これには校長先生も誰も答えられず、みんなが気の毒そうな目でで私たちを見ていました。
真新しい真っ白なシーツのような気持ちでマレーシアに来て2ヶ月で、絶望の底に叩き落とされた気分でした…(笑)
後々分かったことですが、当時、学校は財政状況が傾いていて、留学生のビザ申請ができるライセンスを国から停止されていたそうです。
つまり、ビザが取得できない学校に入学し、取得できるはずのないビザを待っていたのです。
先生方も数ヶ月お給料が支払われていなかったそうで、校長先生に文句言ってしまったのは悪かったなと思いましたが、“でも、どうすればいいのさ、うちの長男…このままだと不法滞在になってしまう…”
海外生活はビザ取得の上にしか成り立たない。ビザが取れなければ住めない。
かといって、たった3ヶ月で私たちの教育移住を諦めることもできず、この頃の私たちはため息ばかりの毎日でした。
潰れたであろう学校はというと、新しいオーナーが学校を買収し運営していくので、今後はビザも取得できるし生徒は変わらず学校生活を送れるとのこと。
校長先生はじめ先生たちは変わっていませんでしたが、私がいつもビザのことを聞いていた事務長の女性はいなくなっていました。どうも、この事務長が学校の中で唯一の旧経営側の人で、“事務長含めオーナーは隠れてしまって見つからない”と先生が言ってました。
入国後3ヶ月満了ギリギリでしたことは?
率直にそう思いました。
学校が今後良くなったとしても、すでにマレーシアに入国してから2ヶ月半が過ぎている長男は、期限内にビザが取れる可能性はほぼない…
私たちは、仕方なく緊急措置で一度マレーシアを出国することにしました。
ここまでの経緯を校長先生にレターに書いてもらい、長期滞在する意思をイミグレーションに証明するために、家の賃貸契約書や電気料金の領収書を持ってお隣りのシンガポールに3泊し、4日後に再びマレーシアに入国しました。
これは、いわゆる“ビザラン”と呼ばれるもので、一度出国して再入国することで、それまでの滞在期間をリセットすることができます。再入国した際は再び観光ビザでの入国になり、新たに3ヶ月の滞在期限を得ることができるのです。
このビザランにより我が家の滞在期限は3ヶ月延び、再びビザの取得を待つ日々がスタートしました。
結果としてビザは取得できたし、翌年のビザ更新も難なくクリア。しかし、長男は初めてビザを取得するまでに11ヶ月を要しました。その間、ビザランは計3回…
これは、長男が未成年かつ保護者同伴で移住していて犯罪に関わっている可能性が極めて低いこととと、学校からの説明のレターがあったからできたことだと思いますが、ここまでの騒動は普通なかなか起こらないと思います。
その間、学校のGMと一緒にイミグレーションに出向くこと多数。正直言って、マレーシアのイミグレーションの職員は決して感じが良くない。いや、超感じ悪いんです!
何度も喧嘩しそうになった。いや、した(笑)
ということで、私たちの初年度はビザに泣いた1年でした…
学生ビザおよび 保護者ビザ の取得に必要な書類
ビザ取得については、大使館やイミグレーションのホームページにも情報の記載がありません。ルールがちょくちょく変わりますので、必ず学校に確認するようにしてください。
学生ビザ(子供)
- パスポートの最新入国記録(スタンプ)のあるページのコピー
- Birth Certificate(出生証明)のコピー
- 母親のパスポートコピー
- パスポートサイズの写真2枚
保護者ビザ(母親)
- 子供のパスポートの最新入国記録(スタンプ)のあるページのコピー
- 子供のBirth Certificate(出生証明)のコピー
- 母親のパスポートの最新入国記録(スタンプ)のあるページのコピー
- パスポートサイズの写真2枚
- 母親の名前で契約した医療保険証券のコピー
- 母親名義の銀行口座の残高証明(英訳したもの)
※② Birth Certificateとは、日本から持参した戸籍謄本を有料で大使館または領事館で英語翻訳してもらい、内容に相違がないことを証明する大使館または領事館の確認印のあるものを指します。クアラルンプール日本大使館では申請日から概ね7営業日後、コタキナバル領事館では申請日から1営業日後に受け取れます。
※⑤ マレーシアで加入した医療保険を指します。マレーシアの保険会社が安いですが、東京海上マレーシアなど日系の保険会社もあります。
※⑥ 英文の残高証明書は日本を出る前に用意が必要です。受け取るまでに2〜10日を要する場合があるので注意が必要。莫大な金額残高が必要という意味ではなく、“ビザにトラブルがあった場合本国に帰るためのエアチケットが買える金額を持っているか?”というのがイミグレーションの判断基準だそうです。


まとめ
その都度学校に確認する
サバ州の場合、いつ取得してもビザの期限は毎年年末まで
初年度にビザランする人はけっこういる
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次回に続く
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