“Go for it マレーシア教育移住日記”にご訪問いただきありがとうございます。
まだまだ裕福とは言えないサバ州の コタキナバル では、家のないストリートチルドレンが社会問題となっています。
そんな子供たちを保護しているのが、日本人が運営する養護施設 “CFF(Caring For the Future)です。
この度、親子で訪問して子供たちに日本食の料理を振る舞うボランディア活動に参加してきました。


【#40】貧困により育児放棄された子供の養護施設でボランティア活動に参加してきました in コタキナバル
コタキナバル の貧困と育児放棄問題
四方を海に囲まれた世界で4番目に大きい島であるボルネオ島には、マレーシア、ブルネイ、インドネシアという3つの国が存在します。
コタキナバルはサバ州の州都といってもクアラルンプールのような都会とは程遠いのどかな雰囲気があります。
そんなコタキナバルでは、私たちが教育移住生活を送る中では感じることはほとんどありませんが、一部の地域では貧困が社会問題となっています。そういう社会背景から、貧困や育児放棄を理由にストリートチルドレンが生まれてしまうこともあります。
“CFFマレーシア子供の家”を知ったきっかけ
実はマレーシアではKiroroの『未来へ』という歌が大人気で、多くの人が日本語の歌詞でこの歌を歌うことができます。
その“未来へ”を歌う玉城千春さんがコタキナバルでチャリティーコンサートを行ったのです。
玉城千春さんはCFF子供の家を支援する1人で、何度も施設に足を運び、子供たちと一緒に歌って親交を深めてきたとのこと。私はお友達に誘われるままにコンサートに出かけましたが、施設の子供たちが千春さんと一緒に楽しそうに歌っている姿が印象的でした。
そして、その玉城さんのコンサートの中心となっているのが、“CFF子供の家”代表の安部光彦さんでした。
“CFFマレーシア子供の家”とは?
安部さんは、今から16年前の2004年、当時海外青年協力隊の一員として初めてマレーシアのサバ州を訪れました。
協力隊の活動を通してサバ州が抱えるストリートチルドレン問題、またその子供たちの支援に興味を持ち、協力隊の活動終了後に再びサバ州を訪れました。
そこで、ストリートチルドレンとなってしまう子供たちが安心して暮らせる場所、子供たちが教育を受けられる生活を目指して、借金をして安部さんを中心に“CFFマレーシア子供の家”を立ち上げたのです。
https://www.facebook.com/cffmalaysia/
外国人である安部さんの活動はマレーシアでも話題になり、NHKのニュースにも取り上げられました。
引用元: NHK“国際報道”(2020.10.15)
“CFFマレーシア子供の家”で暮らす子供たちとは?
現在、子供の家には10歳から17歳までの10人の子供が共同生活をしています。
子供たちは親の育児放棄によりずっと前から親元を離れいて、それを見た教会の牧師や村長からCFF子供の家に通報が入り、その子とのインタビューを経た上で施設に迎え入れた子供たちなのです。
驚くことに、今施設で暮らしている子供たちの中には自分の誕生日を知らない子供もいます。さらには、自分がどこで生まれどこから来たのか知らないのだそうです。
安部さんは言います。
“100人の孤児に食事を与える施設ではなく、1人のリーダーを育てる施設を作りたい。その子の30年後を考えてあげたい。また同じ境遇の子供が生まれないように、この子たちを大切に育てたい”
私はこの言葉が一番心に響きました。
CFF子供の家で暮らし始めて間もない子、学校に行き始めてしばらくすると大変成績が優秀だと分かり、“君は勉強がよくできるね。頑張れば大学にだっていけるよ”と声をかけると、その子は涙を流したとのこと。
自分がどこから来たのかも分からなかった子供が、僕も未来を描いてもいいんだと思えた瞬間だったのでしょう。
実際に、施設から大学に進学した子もいます。
そうして大人になった時、きっと子供を大切にする親になるのです。そして施設で暮らす子を応援する大人になるのです。
安部さんは、“目指すのはそこだ”と言います。
どのように運営されているの?
CFF子供の家の活動の一環として、世界中からたくさんの学生を募ってパームヤシの収穫や農業体験のワークキャンプを開催しています。コロナパンデミックが起こる前は、たくさんの学生がこのワークキャンプに参加していて、そのワークキャンプでいただく参加費用がCFF子供の家の運営資金となっていました。
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年間に必要な施設の運営資金は、日本円で1,000万円ほどかかります。ところが現在、その資金源となるワークキャンプはコロナの影響でまったく開催できていません。
幸い、安部さんの活動は多くのマレーシア人にも知られていて、食糧を寄付してくれる方もいるとのこと。
私と息子たちも何かできることはないか安部さんに相談すると、子供たちに日本の太巻きを食べさせて欲しいと。
ならば太巻きを作りにいきましょう!
ということで、私たち家族3人はCFF子供の家まで出掛けていきました。
調理ボランティアに参加
CFF子供の家は、コタキナバル中心部から車で1時間ほどのパパールという結構な田舎街の、さらに街中からは離れた場所にあります。

施設は、多くの学生をワークキャンプで受け入れられるくらい大きな建物です。

彼らが生活する部屋は、このように無駄なものがなくシンプルで、整理整頓されています。

みんなで太巻きを作ります!

小さい子も太巻き作りを手伝います。

もちろん安部さんも手伝ってくださってます。

食べ盛りが太巻きだけでお腹がいっぱいになるわけがないので、あわせてカレーも大きな鍋で作ります。
マレーシアでもたくさんの日本のカレールーが売られていますが、ハラール認証のカレールーはゴールデンカレーだけ。ということで、今回はゴールデンカレーを事前に仕入れておきました。
じゃーん、大鍋カレー!

日本のカレーはマレーシアでも大人気。みんな食べるのが楽しみで仕方ないといった感じです。
子供たちは美味しそうに太巻きとカレーを食べてくれました。
私が感じたこと
私が今回ボランティアに参加した動機は、率直に外国の子供たちに何か手助けになることをしたいとい気持ちと、養護施設を立ち上げそれを継続して運営している安部さんを尊敬する気持ちからです。
私自身、そこまでの強い信念を持つものはないけれど、何か世の中に役に立つことができるなら喜んでやってみようと常に思っています。
私たちはマレーシアに教育移住をしています。観光旅行客ではありません。だからこそ、このような施設を見せて頂く経験は人生を通しての学びの一部だと考えるし、今すぐに何か変化を起こすことはできなくても、息子たちが今後歩んでいく人生の中で何かを選択する時にこのことを思い返して欲しいと思うのです。
CFF子供の家で暮らす子供たちと接していて感じるのは、みんな素直で積極的。一緒にカレーを作っている最中も、“これはもう使わない?使わないなら洗うよ”と自ら率先して手伝ってくれました。
協力して暮らすこと、自分にできることを積極的にやること、前向きに参加するという共同生活の中で大切なことが彼らの中にしっかり身に付いているのです。今回、子供たちと一緒に過ごす短い時間の中でも、そのことをたくさん感じることができました。
子供たちが平等に教育を受ける機会を与えてもらい、それぞれの才能が発揮される明るい未来が訪れますように….
今後も陰ながら応援できたらいいなと思いました!🤗
最後に、CFFマレーシアは事業の継続運営のための寄付金を募集しております。
趣旨にご賛同いただける方は、下記リンクより「Donate now」をクリックしてPaypal決済にて募金にご協力いただけますようお願いいたします。
子供たちの未来のために尽力する日本人のために、少しでもお力添えいたければ幸いです。


まとめ
育児放棄された子供たちの生活と教育を支える養護施設を日本人が立ち上げ運営していることが誇らしい
身寄りのない子供たちの未来を拓くという社会的意義に最大限の敬意を表したい
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次回に続く
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