(本記事は、2023年2月27日に最新情報に更新いたしました。)
“Go for it マレーシア教育移住日記”にご訪問いただきありがとうございます。
マレーシアの大学の ファウンデーションコース は日本人の高校生にはあまり知られていませんが、地元マレーシアの生徒にとってはポピュラーな大学進学ルートの1つです。
今回は日本人留学生の進学可能な ファウンデーションコース を解説し、 ファウンデーションコース を設置しているマレーシアの私立大学をご紹介したいと思います。

【#22】日本にはない!高校の卒業資格だけで大学に行ける ファウンデーションコース
ファウンデーションコース とは
日本語に訳すと、“大学進学準備コース”と呼ばれています。
海外の多くの国では、日本のように特定の日時に入学試験を行うという大学受験がありません。日本、韓国、中国など東アジアの国々の大学受験は一発試験なのですが、世界の中ではかなり少数派なんです。
では、もし日本の高校生がマレーシアの大学に進学したいといった場合、どのように進学するのでしょうか?
その方法の1つに、ファウンデーションコースへの進学があります。
ファウンデーションコースとは、海外の大学に進学するために必要な“基礎学力”と“知識”を学ぶための大学進学準備コースのことを指します。これはマレーシアに限らず、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、そしてマレーシアなどの大学で採用されてるシステムです。
各国の定める、主に高校までの課程を修了している生徒に、ファウンデーションコースの入学資格があります。
教育制度の違う国から集まった留学生は、高校在学中に勉強してきたことがそれぞれ違います。
例えば日本では、高校の授業に英語エッセイの書き方や、パソコンを使ったプレゼンテーションの仕方はほとんど学びません。
しかし、海外の高校ではそれらを高校の教育課程で学んでいる場合が多いのです。
実際、うちの息子たちはケンブリッジ式インターナショナルスクールのYear11(最終学年)でそれらを学び習得しています。
またイギリスをはじめ義務教育が11年で修了する国も多いため、日本のように12年学んできた生徒との1年間のギャップを埋めるという意味合いも持っているようです。
それぞれ違ったカリキュラムで学んできた学生が海外の大学に入学し、大学のカリキュラムに付いていくための準備をする(足並みを揃える)ためのコースが、ファウンデーションコースなのです。日本の大学の一般教養課程に近い位置付けと解釈すると、分かりやすいかも知れません。
つまり、大学で学ぶための準備をしたい、または大学で何を学ぶかをじっくり考えたいという生徒が集まっているのがファウンデーションコースなので、いきなり大学の本科(学士課程 : Bachelor Degree)に入るより不安が少なくて済むんです。また、同じ気持ちの生徒と出会えるのというメリットもあるんです。
入学時に学部を絞り切れない場合も、いったんファウンデーションコースに入学し、一般的な基礎課程を学びながら学びたい専攻を絞るという生徒もいます。
マレーシアの大学は3年で卒業するのが一般的なので、ファウンデーションコース1年+大学3年で計4年になるため、日本に戻って就職する時にも、高校の同世代と同じ年に就職すしやすいという利点もあります。
イギリス、オーストラリア、ニュージーランドでは、日本の高校卒業資格で留学を目指す生徒はファウンデーションコースの履修が必須となっています。
一方、マレーシアでは日本の高校を卒業した生徒はファウンデーションコース履修が必須ではなく、直接バチェラーコースに入学することも可能です。しかし、マレーシアでもファウンデーションコースを経てバチェラーコースに進学するルートが一般的と言えるでしょう。
ただ、注意しなければならないのは、学士課程(Bachelor Degree)に直接入学した場合、ファウンデーションコースで必要とされるその分野の基礎知識および英語力は習得しているとみなされて英語で授業が行わるので、自身の英語力と学士課程(Bachelor Degree)で学ぶ専門的な用語の知識があるか?問題なく授業に付いていけるのか?を考えておくことが必要です。
日本の高校からマレーシアの大学へのルート

イギリス式インター校からマレーシアの大学へのルート

ファウンデーションコースは、多くの大学(University)に設置されています。または、他の私立のカレッジ(College)や語学学校が併設している場合もあります。カレッジが設置するファウンデーションコースの場合、コース修了後にその大学のバチェラーコースに進学するか、提携先大学の中から進学したい大学を選ぶことになります。
ファウンデーションコースは一般的に9ヶ月コースとなっていることが多く、修了後はそのまま大学の学士課程(Bachelor Degree)に進学することが可能です。
英語力のキャッチアップのための授業も含まれますが、さらに必要な場合は英語の補習クラスを取ることも可能です。
日本の大学受験と海外とのギャップ

これは確かにあると思います。
海外の大学が一概に卒業するのが大変とは言い切れませんが、入学には多種多様の方法があって、大学は受験で生徒を落としたいのではなく、受け入れる方法をたくさん用意して、多様な学生の入学を期待しているというように見受けられます。
つまり、海外の高校生は大学進学に過度な不安やプレッシャーを抱えることなく、大学受験に支配された日本の高校生活とはまったく違う高校生活を送っているのです。
もちろん、希望する大学に入るための成績が足りなければ学校の成績を上げる努力はしなければなりませんが、寒い寒い日本の冬の時期に予備校に通ったり、滑り止めのために何校もの学校に受験料を払う必要ないのです。
我が家の長男の場合(Kana)
うちの長男は、インターナショナルスクールの卒業試験成績(IGCSE Examination Results)だけでマレーシアの大学に入りました。
すでに学びたい学部を決めていたので、ファウンデーションコースは選ばずディプロマコース(Diploma)に入学しました。
ディプロマコースについては、以下の記事をご参照ください。

常夏のマレーシアで伸び伸び過ごしながら、塾にも行かずディプロマコースへの進学を果たしました。
それだけで家庭内ストレスも経済的負担も少なく、進路についての親子喧嘩もなく、これといった反抗期もなく大学入学を果たすことができたのです。
親子喧嘩軽減のためにも、皆さんにもぜひマレーシアの大学をお勧めしたいと今は思ってしまいます!(笑)
うちの子が行ける大学なんてあるのかしら?
できるだけ良い大学に行って欲しいんだけど…
マレーシアには行ける大学はたくさんあるんです。日本のように大学時代に遊びにかまけず、本気で勉強できて就職にも直結するスキルを学べる大学が。
つまり、高校に入った時から大学受験を意識付けられ、塾に通い、あと3年、あと2年、あと1年とカウントダウンされる。
こう考えると、高校1年生から計画的に動いていかなければならないのが日本の大学受験と思えてなりません。
本来楽しいはずの高校生活は、いったいどこへ行ってしまうんだろう…
一発試験のシステムの日本では志望する大学の受験に失敗するリスクもあるので、志望大学に行けない可能性があるなら、またはそのために高校3年間という人生でもっとも貴重な年頃に大変な苦労をするなら、海外の大学に進むことを選んだほうがきっと将来的にも得るものが多いのではないかと思います。
大学入学は決してゴールではありません。大学から先の就職や人生を考えると、社会に出てからは、様々な経験や幅広い発想などの多様性がますます求められる時代になっているのです。
だからこそ選択肢の1つとして、海外の大学、特に学費もリーズナブルなマレーシアの大学を考えてみるのもきっと良いことだと私は思うのです。

ファウンデーションコース を設置する主要私立大学
ファウンデーションコースを設置しているマレーシアの主要な大学は、以下のとおりです。
アジアパシフィック大学
https://www.apu.edu.my/
世界中から留学生が集うマレーシアIT系大学の雄。企業からの評価高く就職率も高い。
ヘルプ大学
https://help.edu.my/
LSEはじめ、英国や豪州の名門大学とのツイニングプログラムが魅力。
ヘリオット・ワット大学
https://www.hw.ac.uk/malaysia/
英国スコットランドの名門私立大学のマレーシア校。
モナッシュ大学マレーシア校
https://www.monash.edu.my/
世界大学ランキングTOP100の常連、オーストラリア本校の学位がマレーシア校で取得可能。
サンウェイ大学
https://university.sunway.edu.my/
英国の名門ランカスター大学とのデュアルディグリープログラムがすごい。
テイラーズ大学
https://university.taylors.edu.my/
マレーシア私立大学で世界ランキング最上位の名門校。米国名門大学編入プログラムが人気。
UCSI大学
https://www.ucsiuniversity.edu.my/
マレーシアで人気の総合私立大学。インターンシップと就職に強み。
ノッティンガム大学マレーシア校
https://www.nottingham.edu.my/
英国で大学ランキング上位の常連、名門ノッティンガム大学のマレーシア校。
ウーロンゴン大学マレーシアKDU校
https://www.uowmkdu.edu.my/
オーストラリアの名門ウーロンゴン大学のマレーシア校。

まとめ
ファウンデーションコースの入学条件はそんなに厳しくない
多くの大学やカレッジがファウンデーションコースを用意している
ファウンデーションコースから海外大学マレーシア校への進学は狙い目
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