“Go for it マレーシア教育移住日記”にご訪問いただきありがとうございます。
マレーシアには4つの日本人学校がありますが、就労ビザを持っている企業駐在員のご家族の子女か長期滞在ビザであるMM2Hをお持ちのご家族しか入学することができません。
この中で唯一、 コタキナバル日本人学校 だけは保護者ビザを発給できるため、母子留学が可能です。
そんな コタキナバル日本人学校 を体験談とともご紹介いたします。前編と後編の2回に分けてコタキナバル日本人学校の魅力をじっくりお伝えします。

【#17】母子留学できる唯一の日本人学校、 コタキナバル日本人学校 (前編)
そもそも日本人学校とは?
日本人学校という名前は聞いたことがあるという人も多いと思いますが、実際の学校生活や内容について知る機会がほとんどないと思います。
私は留学を考えた時に、日本人学校という選択肢は持っていませんでした。
なぜなら、日本人学校というのは企業の海外駐在員の子女が通う学校であって、私のような母子留学の親子が入学できるとは思っていなかったからです。
しかし、調べてみたらコタキナバル日本人学校は母子留学でも入学ができると分かり、中学3年の4月に次男が編入しました。
ちょっと堅苦しい話ですが、文部科学省の分類上、日本人学校は“在外教育施設”に分類されています。
在外教育施設とは、海外に在留する日本人の子どものために、学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する学校における教育に準じた教育を実施することを主たる目的として海外に設置された教育施設をいいます。
この在外教育施設は、日本人学校、補習授業校、私立在外教育施設に分けることができます。
引用元: 文部科学省HP
さらに、日本人学校の概要は以下のとおりです。
日本人学校は、国内の小学校、中学校又は高等学校における教育と同等の教育を行うことを目的とする、全日制の教育施設です。
一般に現地の日本人会等が主体となって設立され、その運営は日本人会等や進出企業の代表者、保護者の代表などからなる学校運営委員会によって行われています。
昭和31年(1956年)にタイのバンコクに設置されて以来、平成27年4月15日現在では、世界50カ国・1地域に89校が設置されており、約2万1千人が学んでいます。なお、平成23年(2011年)には、中国の上海日本人学校に高等部が開設されました。
日本人学校は、文部科学大臣から、国内の小学校、中学校、若しくは高等学校と同等の教育課程を有する旨の認定を受けており、日本人学校中学部卒業者は国内の高等学校の入学資格を、高等部卒業者は国内の大学の入学資格をそれぞれ有します。
教育課程は、原則的に国内の学習指導要領に基づき、教科書も国内で使用されているものが用いられています。
引用元: 文部科学省HP
つまり日本人学校は、文部科学大臣から認定を受けた日本国内の小中学校と同等の教育が受けられる公立学校としての意味を持ち、なおかつマレーシア政府に認められた私立学校なのです。
実はここに重要なポイントが隠されています
概要に書かれているように、日本人学校は日本人会が運営するため、日本人会付属日本人学校と位置付けられ、学校のルールは日本人会と学校運営委員会によって定められるということです。つまり、各日本人学校ごとにルールが違うということなのです。
ではなぜ、私たちは「日本人学校=駐在員の子女」しか通えないと思ってしまうのでしょうか?
それは、多くの日本人学校は日本人会会則に則り、駐在員とMM2Hビザ保有者の子供にしか入学を許可しないと定めているからです。
世界中のすべての日本人学校に問い合わせたわけではないので断言はできませんが、少なからずマレーシア国内にある4つの日本人学校(クアラルンプール、ペナン 、ジョホールバル、コタキナバル)のうち、日本人会会則に則り駐在員とMM2Hビザ保有者の子女でなくても入学を許可しているのはコタキナバル日本人学校だけなんです。
そして、マレーシアの中でもコタキナバルのあるサバ州は、日本人学校に通学する生徒に学生ビザ、その母親(父親は不可)に保護者ビザを発行してくれます。
したがって、コタキナバル日本人学校は母子留学でもビザ取得しての長期留学が可能なのです。
コタキナバル日本人学校
コタキナバル日本人学校は、東マレーシアと呼ばれるボルネオ島のマレーシアの領土の中のサバ州・コタキナバルにあり、小学1年生から中学3年生までが勉強しています。
コタキナバル 日本人学校

入学できるか否かの違いって何?
駐在員の子女じゃないと入学できない理由は、ビザに関係します。
通常、日本人学校ではビザの発給は行いません。
駐在員の子供は、駐在する親が所属する会社が申請する就労ビザに帯同します。つまり、長期滞在ができるビザを取得済ということです。
しかし、駐在員の子女でない場合、長期滞在して学校に通うためにはマレーシアの移民局(イミグレーション)が発行するビザを自身で取得しなければなりません。
ここが大きなポイントなのですが、コタキナバル日本人学校は駐在員の子供でなくても入学を許可しているため、マレーシアの教育省(Ministry of Education)に対して学生の入学申請を行い、サバ州で認められている学生ビザと保護者ビザの取得に必要な教育省からのレター(許可証)を取得することができるのです。
これは極めて珍しく、母子留学希望者にとってはすごく大きな朗報なんです。(母子留学に必要なビザについては後日詳しくお話します)
当初、インターナショナルスクールへの入学を考えていましたが、日本の義務教育が中学2年生で終わることに少し抵抗がありました。
というより、小学1年生から中学2年生まで日本で義務教育を受けたのに、義務教育の修了証書がもらえないことに親として心残りがありました。(これは個人の価値観なので、あくまでも私の感覚です)
そんな時に、コタキナバル日本人学校では母子留学でビザが取れると分かり、コタキナバルにいながら日本の義務教育の修了証書がもらえることは、私にとって希望の光となりました。
なんで?というモヤモヤする気持ちもありますが…(笑)
こうして次男はコタキナバル日本人学校の中学3年生に編入し、残り1年の日本の義務教育をコタキナバルで終えることができました。
コタキナバル日本人学校 への入学に必要なもの
ご参考までですが、コタキナバル日本学校の入学申請に際して必要なものは以下のとおりです。
- 教科書(コタキナバル日本人学校で必要な教科書)
- 在学証明書(日本にいたときの学校の在学証明書)
- 指導要録の写し(成績表のようなもの)
- 健康診断書
- 歯の検査票
- その他学年によって必要な学習補助教材(入学確定後に案内があります)
上記2,3,4,5は直近の所属校に申請して受け取りますが、詳しくはコタキナバル日本人学校のホームページをご確認ください。
教科書についての補足
学期も日本と同じ3学期制ですが、祝日はマレーシアに準じます。
勉強する教科は、日本の義務教育課程における必履修教科とまったく同じです。
日本では義務教育期間は教科書が無償で提供されるように、コタキナバル日本人学校も教科書は無償提供されます。
しかし、日本への教科書の提供申請の時間やマレーシアまでの郵送時間がかかるので、半年以上前に入学が確定していない場合は移住時に自分で教科書を持参しなければなりません。
実際私たちも日本から教科書を持参しましたが、その重さ、なんと20kg…(笑)
また、すでに持っている教科書とコタキナバル日本人学校で使用する教科書が異なる場合、海外子女教育振興財団という機関に足りない教科書を申請して手配しなければならないので、事前に確認が必要です。
その場合、日本で通っている学校から「教科書給与証明書」を発行してもらい、海外子女教育振興財団に申請をします。
詳しくは、海外子女教育振興財団のホームページをご確認ください。
なお、入学の際には、入学金、諸経費の納付が必要になります。現地通貨マレーシアリンギットで納付する必要がありますので気をつけましょう。
“英会話”と“マレー語”の授業という大きなメリット
英語の授業とは別に、現地採用の現地の教員免許を持つ先生による英会話とマレー語の授業があります。なお、英会話やマレー語の授業のために持参しなければならないものは特にありません。


まとめ
コタキナバル日本人学校だけ
教科書の無償配布は1回のみ(同じものの2冊目は無償でもらえない)
マレーシア人の先生による英会話とマレー語の授業があり、英語力が身に付く
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