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マレーシアに教育移住した当時、英語力ゼロの小学5年生の息子ですが、2022年7月にYear10が終了し留学満4年となりました。
以前、英語力測定のために留学満2年が終わった際に英検2級とケンブリッジ英検B1(PET)を受験したことを記事にしましたが、それからさらに2年経ち、彼の英語力がどこまで伸びたのかを確認するため、父と子の2人でIELTSを受験しガチンコ勝負することにしました。
英語力ゼロだった小5が留学して丸4年、英語力はどこまで伸びた?父と子が IELTS でガチンコ勝負した結果
我が家の英語力定点観測タイムライン
息子は英語力ゼロでも受け入れてくれるインターに入ったのですが、当初は通学生だったこともあり、1年目の英語力の伸びはかなり限定的。
学校では英語で授業を受け友達と遊んで生活しているももの、帰宅すれば家庭内では日本語で話してしまうので、僕は正直なところ、“彼はいつになったら英語をしゃべり始めるのだろうか?”といつも不安な気持ちで過ごしていました。
そんな息子は2年目からボーディングを開始し、同学年に日本人生徒ゼロ、同じ寮にも日本人男子ゼロという環境下で24時間を英語のみで生活することになったため、そこからはジワジワと彼の英語力が伸びていったことを感じ取ることができました。
そして、留学満2年が終わった夏休みに、“実際に英語がどれだけ身に付いたのか?”を測るため、英検2級とケンブリッジ英検B1(PET)をそれぞれ受験してみたのです。
◉ 我が家の英語力定点観測タイムライン
【第1回定点観測】留学満2年終了時 (英検2級, ケンブリッジ英検B1-PET)
以前に、『【#35】 英語力 ゼロだった小学5年生が留学して2年、 英語力 はどこまで伸びた?(目標はケンブリッジ英検 B1 PET 合格)』でご紹介したとおり、結果は英検2級とケンブリッジ英検PETともに合格となりました。
英語力ゼロで丸2年経過という同じ条件の子たちと比べてみると、息子がとりわけ優秀でもなく、また特に劣後しているわけでもなく、極めて普通のレベルで英語が身に付いてきているように思います。
学校からの期末レポートでは、EALの成績のところに「on track」と書かれていたので、まあまあ順調に進んできているということだったのだと思います。
【第2回定点観測】留学満4年終了時 (IELTS)
親の立場で見ていると、英語力の伸びというのは時を経るのに比例して直線状に伸びていくものではなく、ある時いきなり進歩してまた停滞し、それを繰り返すというような階段状で伸びていくように感じます。
なので、我が家では力試しの英語検定を毎年受ける必要はないと考え、グイッと伸びる瞬間を気長に待つため、2年に1回の頻度くらいでちょうどいいかなと思っています。
ということで、今回は留学をスタートして満4年が終わったタイミングだったので、2回の実力テストとしてIELTSを受けてみることにしたのです。
IELTS の概要
そもそも IELTS とは
IELTS(アイエルツ)の名称は、マレーシアに留学している生徒さんやこれから海外の大学を目指そうとしている学生さんにはお馴染みかもしれませんが、保護者の立場からするといまいちピンとこないので、ひとまずIELTSについて簡単に説明したいと思います。
IELTSの概要については、日本でIELTSの試験実施機関となっている英検協会のHPに分かりやすく記載されています。
IELTSとは
International English Language Testing System(IELTS: アイエルツ)は、海外留学や研修のために英語力を証明する必要のある方、およびイギリス、オーストラリア、カナダなどへの海外移住申請に最適なテストです。
イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドのほぼ全ての高等教育機関で認められており、アメリカでもTOEFLに代わる試験として入学審査の際に採用する教育機関が3,400を超え、英語力証明のグローバルスタンダードテストとして世界中で受験者が増え続けています。
IELTSはブリティッシュカウンシル、IDP(IELTSオーストラリア)、ケンブリッジ大学英語検定機構の3団体が共同運営で保有する試験で、世界140ヵ国の1,600以上の会場で受験することができます。
公益財団法人日本英語検定協会は、日本国内における実施運営及び広報活動をしています。
※ IELTSは16歳以上での受験を推奨しています。
引用元: 日本英語検定協会『IELTS公式サイト』
平たく言うと、IELTSとは英・豪・NZ・カナダの大学留学を目指す際の英語能力検定ということです。
IELTSは大学進学を目指す「16歳以上」での受験が推奨されているので、低学年であればあるほど馴染みがないのはしょうがないわけです。
IELTS を共同運営する3団体
IELTSは、英国の非営利団体であるブリティッシュカウンシル、同じく英国のケンブリッジ大学英語検定機構、そして豪州の教育事業者である IDP Education の3者によって共同で運営されています。
IELTSは大学進学時の英語能力証明という位置付けのみならず、イギリスの就労ビザ申請のための英語能力証明としても利用されています。
以下に、3つの団体をさくっとご紹介します。
◉ ブリティッシュカウンシル
https://www.britishcouncil.jp/
ブリティッシュ・カウンシル(英: British Council)は1934年に設立されたイギリスの非営利団体で、イギリス政府により設立された公的な国際文化交流機関であり、各国における英語の普及やイギリスと諸外国の間の教育・文化交流を目的としている。ロンドンに本部を有し、世界100カ国以上に事務所を置いて活動を行っている。
引用元: Wikipedia『ブリティッシュ・カウンシル』
◉ ケンブリッジ大学英語検定機構
https://www.cambridgeassessment.org.uk/
ケンブリッジ大学英語検定機構(英: Cambridge Assessment English)は、外国語としての英語熟達度を測る試験を提供する組織。英国ケンブリッジ大学の一部門であり、非営利組織であるケンブリッジ大学英語検定機構(The University of Cambridge Local Examinations Syndicate(UCLES))を通じて検定試験を行っている。
引用元: Wikipedia『ケンブリッジ大学英語検定機構』
◉ IDP Education
IDP Education Limitedは、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、イギリス、アイルランド共和国、カナダで学生の就職斡旋を行っている国際的な教育機関です。IDPは31カ国に100以上のオフィスを持ち、550人のカウンセラーを擁しています。
IDPオーストラリアは、ケンブリッジ大学ESOL検定およびブリティッシュ・カウンシルと提携し、IELTSのテストを行っています。引用元: Wikipedia『IDP Education』
日本での IELTS 実施機関
日本においては、英検を運営している 公益財団法人 日本英語検定協会 が2010年にIELTSの実施機関となり、ブリティッシュカウンシルによるノウハウ提供などの支援の下、日本におけるIELTSの普及促進活動や申し込み受付、試験実施などのオペレーションを全面的に行っています。
◉ 日本英語検定協会
マレーシアでIELTSを受験したい場合は、ブリティッシュカウンシル・マレーシアで受験申し込みを受け付けています。
今回はなぜ IELTS なのか?
主な理由は、2つあります。
レベル別試験ではないため、継続的に英語力を把握しやすい
IELTSは、日本の英検やケンブリッジ英検のようにレベル別に難易度が異なるテストが用意されているのではなく、すべての英語レベルの人が同じ内容で試験を受けます。
よって、はるか上のレベルの人から下のほうまでが同じ試験を受け、実力が一目瞭然で把握できることにメリットがあります。
もし、来年も再び受験することになれば、英語レベルがどのように変化したのかという推移が把握しやすいというメリットがあります。
セカンダリー卒業後、大学進学に向けて利用できる
ブリティッシュカウンシルは、IELTSの有効期限について以下のように説明しています。
成績証明書の有効期限
IELTSの認定期間は、通常2年以上経過した成績証明書を、有効な証明として受理することはありません。
2年以上を経過した成績証明書を利用する場合、受験者本人がIELTS受験後も英語力の向上・維持を行った証明をする必要があります。
IELTSとしては、2年以上経過した成績を有効と認めることはありません。
引用元: ブリティッシュカウンシルHP『試験結果―IELTSのスコアについて』
上記のとおり、IELTSの有効期限は2年間ですが、我が家の息子はセカンダリー卒業(Year11修了)まで残り1年なので、卒業後の進路を決める際に今回のIELTSのスコアを英語能力証明として進学先に提出することができます。
まだ進路については未定ですが、次の進路に出願する際に今回のIELTSのスコアを生かすことができるわけです。
IELTS 申し込み
せっかく夏休みになったのに「IELTSの試験があるから勉強しろ!」と僕が一方的に諭しても、すでに中3になった息子が素直に言うことを聞くとは思えません。
ならば、誰かと競争することでモチベーションを持ち上げようと思い、今回は「父ちゃんとガチンコ勝負しようぜ!」と息子に提案して息子がそれを受け入れたため、親子でIELTSの試験で勝負することになりました。
僕は、英語検定といえば、20年くらい前にTOEICの試験を受けたのが最後で、その時のスコアは780点でした。英検のレベルに照らし合わせると、TOEIC780点は英検準1級相当(CEFRならB2)といったところかなと思います。
そんな父が、ほぼ事前準備なしにノーガードでリングに上がり、英語だけで寮生活している留学満4年の息子に挑戦状を叩きつけたのです(笑)
「コンピューター版」と「ペーパー版」
IELTSの試験は「ペーパー版」と「コンピューター版」の2種類ありますが、PCを使ったテストのほうがラインティングがかなりラクなのと、コンピューター版のほうが結果が早く出るという2つのメリットがあるので、今回は2人ともコンピューター版を申し込みました。
https://www.eiken.or.jp/ielts/
日本でコンピューター版のIELTSを受験する場合、管轄は英検協会ではなくブリティッシュカウンシルとなるようで、上記サイトから「コンピュータ版申し込み」をクリックすると、ブリティッシュカウンシルのHPにジャンプし申し込みをします。
「アカデミック」と「ジェネラルトレーニング」
IELTSには大学など高等教育機関への進学のため「アカデミックモジュール」と、社会人用の「ジェネラルトレーニングモジュール」の2種類があります。私たちは、アカデミックモジュールを選んで申し込みます。
2つのモジュールの違いについては、英検協会のIELTS公式ページの記載が分かりやすいのでご紹介しておきます。
アカデミックモジュール (IELTS Academic) |
ジェネラルトレーニングモジュール (IELTS General Training) |
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アカデミック・モジュールは、受験生の英語力が、英語で授業を行う大学や大学院に入学できるレベルに達しているかどうかを評価するものです。イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの大学や大学院では、アカデミック・モジュールでの試験結果が入学許可の判断の基準となっています。 一般的に、大学や大学院において英語で学びたい方や、英語圏での看護師や医師登録申請をする方は、このアカデミック・モジュールでの結果が必要です。 |
英語圏で学業以外の研修を考えている方や、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請をされる方は、ジェネラル・トレーニング・モジュールを受験することが一般的です。 |
引用元: 日本英語検定協会『IELTS公式サイト』
IELTS の試験内容
IELTSの成績証明書を得るには、ライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの4技能のテストをすべて受験する必要があります。
テストの詳細については、以下の資料が分かりやすいのでご紹介しておきます。
試験時間は、以下のとおり全部で3時間弱の長丁場となります。しっかりと体調を整えて臨みたいですね。
項目 | 設問 | 時間 |
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Listening | 40問 | 30分 |
Reading | 40問 | 60分 |
Writing | 2問 | 60分 |
Speaking | 3パート構成 | 11〜14分 |
IELTS試験本番へ向けて
7月上旬に僕たち親子は日本に帰国しましたが、帰国直後は特に僕が多忙だったこともありIELTSの試験準備の勉強はほとんどできませんでした。
IELTS の受験対策 (模試及びスピーキング)
とはいえ、試験の形式に慣れるのは必要だということで、模擬試験集を1冊だけ本屋で買ってきて試験に備えることにしました。
これが、その模擬試験集です。