マレーシア留学、2025年の振り返りと2026年の展望
“Go for it マレーシア教育移住日記”のブログにご訪問いただきありがとうございます。
今年もいよいよ年の瀬を迎えました。2025年のマレーシアのインターナショナルスクール界隈では、毎日いろいろなことがありました。
今回は2025年最後の投稿として今年1年を振り返り、来年2026年の展望をしてみたいと思います。
マレーシア留学、2025年の振り返りと2026年の展望
もはや“安い国”ではなくなったマレーシア
昨年から今年にかけて、マレーシア教育移住・単身留学を検討するご家庭が大きく増えているように感じます。
英語環境、比較的治安の良さ、多国籍な教育環境、日本からの近さなど、多くの魅力を持つマレーシアですが、同時に「以前とは状況が変わってきている」という点も、正しく理解しておく必要があります。
その状況の変化で今年影響が大きかったのは、為替相場。
私がマレーシアに父子留学を開始した2018年当時は「1RM=26円」ほどの為替水準だったのが、本日12月29日現在では「1RM=38円」を突破し、39円にタッチする手前まで円安が進んでいます。
2018年当時より、マレーシアでの学費・生活費等のコストは単純計算で「1.46倍」にまで跳ね上がったということになります。
この為替を前提にすると、学費の高い一部のハイエンド校の学費はYear1でも年間450万円を超え、なかなか手が届く水準ではないので、これまで以上に学費の安いインター校が注目される状況が進んでいるように思います。
日々お話ししている親御様からは、『思った以上にコストがかかる』という声がいくつも聞かれます。
いつまでも円安の一方通行が続くとは限りませんが、急に円高に反転する気配も見えないので、来年もこの為替水準を前提にトータルコストを試算し、ご家族の教育移住を計画する必要がありそうです。
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都心の人気校、EtonHouseの閉校
日本大使館の隣という都心の絶好立地にあるイートンハウス(Eton House International School)が、昨年度をもって閉校となりました。
閉校となったEtonHouse
Eton Houseは日本も含めてグローバル展開している有名インターですが、閉校の理由は公表されていません。
IBの小学校として個性を放つ貴重な学校だったので、閉校のニュースはとても残念なことです。
都心の立地なので、ホテルやコンドミニアムなどの再開発が想像されますが、日本人にとっても何か役人立つような施設に生まれ変わることを期待したいところです。
今年も目についた詐欺事件
今年も「学費を納入したのに領収書がもらえない」とか、「子供が他の子のiPhoneを壊したから弁償しろ」と高額請求されたなどのケースを目の当たりにしました。
よくある手口は、学校の入学事務局担当者とやり取りをする中で、「WhatsAppのほうが早いから、メールではなくWhatsAppに連絡をくれ」と誘導され、その中で「振り込み先の口座はここだ」と学校とはまったく関係のない銀行口座を指定されるケースです。
「なんだか怪しい…」と気付いたお母様から事前に相談があれば、「それは絶対払っちゃダメです」とお伝えしして危ない目は回避していますが、単身留学中の生徒さんの場合は子供を人質に取られているに等しい状況でもあり、「とにかく急いで」と急かされて、怪しい指示に従ってしまうこともあるものです。
マレーシアにも悪い人はいるものですが、その場合に学校がどのように対応しれくれたかが重要です。私たちが見ている限りでは、学校はその担当者を即解雇したり、学校が全額弁償してくれたケースがほとんどです。
トラブルの際に誠意を持って対応してくれるかどうかが学校の良し悪しでもあるので、その面で私たちも学校を見る目を養っていきたいと思っています。
いずれにしても、サポートをお引き受けしているお客様には私たちにご相談いただくことで、無用な心労を抱える必要も防ぐことができますので、早い段階から遠慮なくご相談いただきたいと思っています。
他国からマレーシアのインターへの転入の流れ
今年は、為替の影響や、マレーシアの高い教育水準を求めて、他国からマレーシアのインターに転校するご家族をいくつかサポートさせていただきました。
イギリスやカナダといった生活費の高い海外からマレーシアに転入するケースでは、やはり“コストを抑えたい”というご要望があるようです。
この場合、転入先のマレーシアのインターは比較的学費が高めの学校だったりしますが、それでもイギリスやカナダからの比較だと、生活費を含めたトータルコストは大きく抑えられるメリットがあるようです。
一方で、ジョージア、タイ、フィリピンから転校したいという相談もいくつかいただき、実際に転入サポートをお引き受けしたケースもあります。
これらの国からマレーシアへ転入するケースは、学校の体制や教育水準がマレーシアのほうがしっかりしているという理由が多いように思います。
タイは最近インターナショナルスクールが増えていて、マレーシア同様に母子留学も流行ってきているようですが、やはり準公用語が英語であるマレーシアと、公用語がタイ語で英語は日常的に使う環境にないタイでは、インターの数や生活環境でマレーシアに分があるように思われます。
フィリピンは語学留学先として人気の国ではありますが、将来の進学を踏まえると、インターナショナルスクールはまだまだ頼りない面が多いと思います。例えば、ケンブリッジ式と謳っているのに、ケンブリッジのシラバス通りに授業が進まないなどのケースがあるようです。
このように、他国と比べて相対的に優位なポジションにあるマレーシアが浮かび上がってくるのは、ある意味で必然なのかもしれません。
他国からマレーシアへの転入という流れは、おそらく来年以降も見られる傾向でしょう。
重要なのは、「安いからマレーシア」ではなく、「自分たちの目的に合っているか」という視点で、国と学校を選ぶ必要があるということだと思います。
想像以上にハードルが高いダブルガーディアンビザ
各州の学校で「ダブルガーディアンビザは取得できますか?」と尋ねると、ほとんどの学校が「Yes」と回答します。
ダブルガーディアンビザは、お父様も含めたご家族全員でマレーシア移住が叶うメリットの大きいビザのため、弊社にも多数のお問い合わせをいただきました。
ただし、実際にビザ申請をしたご家族はまだ少数に留まり、弊社でサポートさせていただいたお客様でも片手で数えるほどです。
「なぜ申請数が少ないのか?」というと、「申請条件がかなり厳しいから」というのが回答になりますが、「家族全員で移住できると思っていたのに、制度上難しかった」という落胆の声も耳にします。
申請の条件は各州の管轄イミグレーションの方針によりますが、例えばクアラルンプール連邦直轄領内の学校では、お父様の月収が「RM50,000以上」とされ、「1RM=38円」で計算すると月収190万円以上であることが要件となっています。
実際に世帯月収が190万円以上あったとしても、奥様に収入を分散しているとか、経営者の方の場合には期中に役員報酬額を変更できないなど税務上の制約があったりするので、なかなか簡単に収入額を夫婦間で調整することもできないようです。
また、父親のガーディアンビザの申請タイミングは母親のガーディアンビザ取得後となるので、ご家族で一緒にタイミングを合わせて移住をスタートさせるのも難しいというのが実態です。
この場合は、父親は観光ビザでいったんマレーシアに入り、父親の保護者ビザ申請がスタートするまではビザランも必要になりますので、マレーシアから出国して他国に旅行するタイミングも想定しておくことが必要です。
このように条件的制約があるダブルガーディアンビザですが、私たちとしてはダブルガーディアンビザを取得するより、母親のみが帯同し、父親は観光ビザでたまに日本に帰るあるいは期間を区切ってたまにマレーシアに滞在するといった柔軟な形を選ぶほうが現実的だと考えています。
それぞれのご家族で移住計画が異なると思いますので、事前にご相談いただければと思います。
サマースクールを開催するインターの増加
毎年人気のエプソムカレッジ・サマースクール
これまで人気のサマースクールは、エプソムカレッジやウエストレイクといった学校でしたが、アドコートマトリックス、ラッフルズアメリカンスクールなど、サマースクールの力を入れる学校が増えてきました。
これ以外にも、Camp Beaumont Malaysiaが提供するサマーキャンプでは、クアラルンプール、ペナン、ジョホールバルの学校のキャンパスで低学年のお子様向けで1週間単位で行うサマーキャンプが毎年人気となっています。
サマーキャンプは、「英語に初めて触れる環境にどっぷり浸かる」という目的や、「親元から離れて、うちの子は2週間や3週間過ごせるだろうか?」を確認する目的で子供を送り出す親御様が多いかと思います。
「何を目的にするか?」によりどのキャンプが良いのか選択も変わってくると思いますが、最近では単身で参加するボーディングサマーキャンプは人気で、ゆくゆく子供に単身留学をさせたいという親御様にとっては、ある意味、サマーキャンプでボーディング体験ができるので良い試金石となっているようです。
以前は「夏休みの体験として、気軽に参加できる」という印象の強かったマレーシアのサマースクールですが、現在は「英語に触れる、英語を伸ばす」という点に重きを置くご家庭が増えており、状況は少しずつ変わってきています。
私たちとしては、サマーキャンプでは「しっかりとレベル別にクラス分けされているか?」という点や、「ボーディング初体験の子供達をしっかりケアできる体制にあるか?」という点が重要なポイントのように思いますので、その意味では、やはり実績のあるエプソムカレッジのサマースクールは、安心してお勧めできるキャンプとして、今後も皆様にご案内していきたいと思っています。
2025年のエプソム・サマースクール
※2026年のサマースクールは、1月末に募集開始予定です。
注目される“エプソムカレッジ東京”が意味するもの
2025年11月5日の日経電子版で報じられた『2027年秋、エプソムカレッジ東京が開校』というニュースが巷で話題を呼びました。
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参照: 日経電子版 2025.11.05『東京・神田に英国式インター校「エプソムカレッジ」27年秋開校』
ハロウ安比校(八幡平市)やラグビースクールジャパン(柏市)など、英国の名門パブリックスクールが日本に進出したことはご存知かと思いますが、英国の伝統校とともに知名度の高いマレーシアのエプソムカレッジが本格的に日本に上陸することは、マレーシアのインターを応援している私たちからすると、とても嬉しいニュースとなりました。
そのエプソムカレッジ東京ですが、私たちの視点から見た“エプソム東京が意味するもの”とは、大きく以下の3点だと思います。
- 都心立地に小学校を開設するという戦略性
- マレーシアと英国への進学の可能性
- “日本から世界の大学へ”という新たな進学パスウェイの提案
すでに日本に進出している英国の伝統校であるハロウ安比校は、岩手県の八幡平市安比高原にあるボーディング(寮生)がメインのセカンダリースクール(Year7以上の中等部/高等部)です。
もう1つの雄であるラグビースクールジャパンは、千葉県柏市に進出した同じくセカンダリースクール(Year7以上の中等部/高等部)です。
いずれもセカンダリースクールであるというのが特徴ですが、裏を返すと「プライマリースクール(初等部)がない」という点が大きなデメリットです。
つまり、ボーディングスクールを謳うハロウ安比校は通学生がメインとなる小学生をそもそもターゲットとしていないし、ラグビー校は都心からの通学生はいるものの、柏市という郊外の立地であることと、やはりYear7以上のセカンダリースクールしか提供していません。
それに対して、プライマリースクール(初等部)を都心に設立するというエプソムカレッジの狙いは、都心の富裕層のニーズに応えるべく小学校教育を千代田区神田で提供し、その後マレーシアの中等部/高等部や、英国本校への進学をオプションとして提供する垂直的に統合された進学ルートを提供できる点にあります。
これにより、日本の初等部で学ぶことで本格的に英語の授業を受けるための基礎を築き、中等部からエプソムカレッジ・マレーシアでの単身留学にスムーズに移行するルートが明示されています。
実は、英語力がまだ十分でない生徒がセカンダリースクールから入学すると、Year11のIGCSEの統一試験までに英語力が十分に伸びずになかなか実力を発揮できないと面があるのは事実です。
その点、初等部から英語で英国式国際教育に触れることで、中等部以降の学習を十分に吸収できる大きな効果が期待できます。
これらの要素を考えると、ハロウ安比校やラグビースクールジャパンにはない新たな価値をエプソムカレッジ東京が提供してくれることは、時代のニーズを先取りした画期的な動きであるでしょう。
※ Go for it では「エプソムカレッジ東京」に関しても、お問い合わせを受け付けております。
安い学校の中にこそ、本当の選択肢が眠っている
Go for it は、特定の学校と蜜月という他社エージェントさんとはコンセプトが異なり、お客様が望むタイプの学校をマレーシア全土からお勧めすることをポリシーとしています。
これはつまり、「自社の利益優先」という考えとは対極にあるとも言えるのですが、結局のところ「お客様が望む形での教育移住・単身留学を実現する」ことをサポートするのが私たちの役割であると捉えているからです。
その中で、「学費が高い学校=良い学校」とは限らないですし、ご生徒さん本人が長い期間学ぶ環境として心地よい学校を選ぶ、ご家族の志向に適した学校を選ぶ、ということが大事だということです。
以下の円グラフは《2026年の小学1年生(Year1)の学費帯別分布》ですが、学費帯「中の下」以下に属する学校は全体の80%強を占めることが分かります。
| 学費帯 | 年間学費 (RM) Year1 |
| 1. 最も高い (Highest) |
RM75,000〜 (277万円〜) |
| 2. 高い (High) |
RM60,000〜 (222万円〜) |
| 3. 中の上 (Upper Middle) |
RM45,000〜 (166万円〜) |
| 4. 中の下 (Lower Middle) |
RM30,000〜 (111万円〜) |
| 5. 安い (Low) |
RM15,000〜 (55万円〜) |
| 6. 最も安い (Lowest) |
〜RM15,000 (〜55万円) |
*円表記は1リンギット(RM)=37円で計算(2025.11.16現在)
もちろん、ネイティブスピーカーの先生の割合は学費が下がるに応じて少なくなり、安い学校では先生はほぼほぼマレーシア人であることがほとんどですが、マレーシア人の先生は、勤続年数も長く愛校精神があり、生徒に対して正面から向き合ってくれる先生も多いものです。
マレーシア人の先生が主体の学校でも、生徒数が1000人を超えるマンモス校もあれば、1学年1クラスと少人数で手厚さを売りにしている学校もあります。
それぞれの学校には個性があり、その個性に合うか合わないかは、それぞれのご家庭次第なのです。
「お勧めの学校はありますか?」というご質問をよくいただきますが、万人にとって良い学校は存在せず、個別に合うか合わないか、学校見学などの機会を通して感じ取っていただくのが一番大事だと私たちは考えています。
私たちから見ても、「あの学校いいなぁ」「この学校はすごい」というインターは数多くあります。学費の安い学校の中からでも「我が子に適った学校」を見つけることはできると思いますので、ぜひそのチャンスを掴むべく学校選びを行っていただければと願っています。
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まとめ
今年も1年、皆さまにはお世話になりました。また来年も Go for it をどうぞよろしくお願い申し上げます!
もはや“安い国”ではなくなったマレーシア、今後はより教育移住の資金計画が重要になる
サマースクールに参加し、単身留学の予行演習として子どもの適性を測ることも大事
ダブルガーディアンビザのハードル高し!まずは母親だけで進めるのが確実
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