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2022年9月、ペナン島に429年の歴史を持つ英国の伝統あるボーディングスクールの姉妹校がついに誕生します。その名も ストーニーハースト ・インターナショナルスクール・ペナン。
英国伝統校の姉妹校がペナン島の最高のロケーションに誕生することから多くの話題をさらっていますが、今回の記事ではその ストーニーハースト ・インターナショナルスクール・ペナンの魅力を徹底解説したいと思います。
英国の伝統校 ストーニーハースト ・カレッジ本校とは
Stonyhurst College
https://www.stonyhurst.ac.uk/
引用元: Stonyhurst College UK HPより
現在のストーニーハースト・カレッジは、イギリス・ランカシャー州のストーニーハーストにあるイエズス会の伝統を受け継ぐカトリック系の男女共学の伝統的ボーディングスクールです。
1593年、ストーニーハースト・カレッジはスペインのフィリップ2世の庇護のもと、ロバート・パーソンズSJ師によって、ドーバー海峡に面するフランスのカレー(Calais)近郊のサン・オメル(Saint-Omer)に設立された学校が起源です。
世界史をかじった親御さんにはお馴染みかもしれませんが、ヘンリー8世(King Henry Ⅷ)の離婚問題に端を発したイギリスとカトリック教会の対立は、その後の宗教改革によってエリザベス1世の統治下で独自のイギリス国教会樹立へとつながりました。
そんな中、ストーニーハースト・カレッジの運営の目的は、イギリスでカトリック教育が禁止されていた時代にイギリスの少年たちにカトリックの教育を施すことでした。
1762年、フランスのルイ15世がイエズス会を追放したため、学校はサン・オメルからボルドー近郊のブルージュに再興されましたが、1773年にはローマ教皇クレメンス14世によるイエズス会の世界的な弾圧を受け、学校はリエージュ(Liege)の地で保護されて、21年間はそこに留まりました。
1789年、ナポレオンによるフランス革命が勃発すると、1794年にリエージュは革命軍に包囲され、カレッジはイギリスへの避難を余儀なくされました。
ブルージュ時代のカレッジの元生徒であるトーマス・ウェルドは、ゆくゆく欧州大陸に戻っても安全といえる時期が来るまで、それまで空き家扱いであったストーニーハースト・ホールを一時的にカレッジの避難場所として提供したのです。
1794年、リエージュから最初の生徒がストーニーハーストの地に到着してストーニーハースト・カレッジとして知られるようになり、イギリスでの最初の学年がスタートしました。
その後、イギリスのカトリック教徒にとってしばらく厳しい時代が続きましたが、1829年にイギリスではローマ・カトリック信徒救済法が成立し、イギリス国内でのカトリック学校の運営は法的に認められるようになりました。
それ以降、ストーニーハースト・カレッジは青少年男子の教育を行うボーディングスクールとして歴史を刻み、カトリック・イエズス会の哲学に基づた祈りと奉仕の双方に重きを置いた教育を行い、卒業生には後に大司教や十字勲章受賞者、そして世界各国の首脳となる若者を多数輩出しています。
1999年からは男女共学となり、カトリック系のボーディングスクールとして英国内でもその名を馳せています。
ストーニーハースト・カレッジのロケーションは、イングランド中西部のマンチェスターから見て、さらに北の田舎町にあります。
キャンパス内の教会
引用元: Stonyhurst international School Penang 公表資料より
姉妹校 ストーニーハースト ・インターナショナルスクール・ペナンとは
学校の概要
https://stonyhurstpenang.edu.my/
引用元: Stonyhurst international School Penang公表資料より
【設立】2022年9月開校
【通学/寮】通学のみ (寮は2025年に開設予定)
【カリキュラム】🇬🇧英国 (幼・小・中高) Aレベルは2025年開設予定
【学費帯】Year1=安い、Year7=中間
【Map&クチコミ点】こちら (*現在、Mapの表示は準備室のオフィスです)
【公式SNS】YouTube|Facebook|Instagram|X(Twitter)
ここで、学校紹介動画がありますのでご案内します。ご覧いただくと、校舎の出来上がりの様子が分かります。
ローケーション
ストーニーハースト・インターナショナルスクール・ペナンの場所は、ペナン島でも一番住みやすいと言われる北東部のタンジュントコン(Tanjung Tokong)にあります。
引用元: Stonyhurst international School Penang 公表資料より
何が住みやすいかと言うと、ストレイツキー・マリーナモール(Straits Quay Marina Mall)とロータス(Lotus’s)という2つの大きなモールがあり、人気のスーパーやスターバックスなどがモールにあります。そして、周辺には日本人にも住みやすいクオリティのコンドミニアムが多数あります。
さらにはヨットバーバーやビーチがあるので小さなお子様の子育てには抜群の環境で、周辺は車の交通量もそれほど多くないため、日本でペーパードライバーだったお母さんにとっても運転を再開しやすいエリアと言えるでしょう。
弊社撮影: Straits Quay Marina Mall の裏手にあるヨットハーバー
弊社撮影: 学校の近くに住めばリゾート感溢れるオーシャンビューがすぐ目の前に
リゾート感の雰囲気満載であるにもかかわらず生活利便性が高い住環境から、タンジュントコンはペナン島在住者のみならず、クアラルンプールなど他のエリアに住んでいる人にとっても憧れる住み良いエリアであると認知されています。
学費
入学一時金
入学試験料 | 500RM (15,000円*) |
---|---|
入学金 | 幼稚園〜Year1 5,000RM (150,000円*) Year2〜6 8,000RM (240,000円*) Year7〜13 8,500RM (255,000円*) |
デポジット (保証金) |
すべての学年 5,000RM (150,000円*) |
*1RM=30円として計算
授業料
以下は、年間授業料です。
2022年9月の初年度はYear9までの募集であることから、Year10以上の学費は未定です。
階層 | 学年 (年齢) |
年間授業料 (Tuition fee) |
---|---|---|
幼 | Nursery (3-4) |
12,000RM (360,000円*) |
幼 | Reception (4-5) |
15,000RM (450,000円*) |
小 | Year 1 (5-6) |
24,000RM (720,000円*) |
小 | Year 2 (6-7) |
24,000RM (720,000円*) |
小 | Year 3 (7-8) |
30,000RM (900,000円*) |
小 | Year 4 (8-9) |
30,000RM (900,000円*) |
小 | Year 5 (9-10) |
36,000RM (1,080,000円*) |
小 | Year 6 (10-11) |
36,000RM (1,080,000円*) |
中 | Year 7 (11-12) |
48,000RM (1,440,000円*) |
中 | Year 8 (12-13) |
48,000RM (1,440,000円*) |
中 | Year 9 (13-14) |
48,000RM (1,440,000円*) |
*1RM=30円として計算。食費、教科書代を除く。
兄弟姉妹ディスカウント
2人目以降の兄弟姉妹割引は以下のとおりです。割引対象は授業料(tuition fee)です。
兄弟姉妹 | 授業料割引率 |
---|---|
2人目 | 3% |
3人目 | 5% |
4人目 | 8% |
プロモーション価格
2022年9月入学の生徒さんには授業料割引のプロモーション価格が適用されますが、それ以降の入学確定の皆様へのプロモーションは今のところ公表がありません。
追加のプロモーションがありましたら、当ブログで随時情報を更新いたします。
カリキュラム
ストーニーハースト・インターナショナルスクール・ペナンでは英国式カリキュラムを採用しています。
ジュニアスクール(小学校)では、各国のインターナショナルスクールで採用されているテーマベースの探究型ラーニングのIPC(International Primary Curriculum)を採用し、シニアスクールではケンブリッジ式カリキュラムを学習してYear10〜11の2年間でIGCSEを履修してセカンダリースクール修了となります。
2025年には、Year12〜13のシックスフォームでAレベルを提供する予定です。
先生の国籍分布
開校時点のティーチングスタッフ(先生)はイギリス人の先生を中心とし、次いでオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカといった英語ネイティブの先生が70%を占めます。
このうち、英国のストーニーハースト・カレッジ本校から1人の先生を招聘し、英国本校の哲学や気風をペナン姉妹校に持ち込みます。
さらに、英国本校のギャップイヤーの生徒たちもチューターやアシスタントとして毎年来馬し、体育(PE)や美術(Art)の授業をサポートする予定です。
生徒の国籍分布
2022年9月の開校に合わせた受け入れ生徒数は、230人前後を予定しています。
開校当初に想定される生徒の国籍は、約50%がマレーシアのローカルの生徒、残り約50%を世界23ヵ国からの母子留学や駐在員の子女を想定しています。
母子留学では、中国、韓国、日本などからの生徒が多くなる見通しです。
なお、生徒の最大収容数は1,200人で、今後はシニアスクール(Year7〜11)やシックスフォーム(Year12〜13)の生徒が増えていくにしたがい、全校生徒数は年々増えていく見込みです。
入学試験
Year3以上の学年での入学試験では、英国式インターでは事実上の業界標準となっている認知能力テスト「CAT4」と英語ライティングのテストがあり、その他に面接があります。
オンラインで試験と面接を受けることが可能ですので、ご要望がありましたら当ブログまで「ストーニーハーストをオンラインで受験したい」という旨、こちらよりお問い合わせください。
なお、認知能力テスト「CAT4」については、以下の記事をご参照ください。
学生ビザ及び保護者ビザのサポート
2023年1月に入学する生徒さんとお母様に、学生ビザと保護者ビザをサポートいたします。それまでは新規で日本から母子留学を開始することができませんが、2023年1月の入学を目指して入学試験を受けることは可能です。
よって、まずは駐在のご家族やMM2Hビザ保有のご家族のお子様のマレーシア国内からの転校生を受け入れていきます。
校舎新築工事の進捗
完成パースは以下のとおり。建物はかなり大きめとなる印象です。
引用元: Stonyhurst international School Penang 公表資料より
上から見た校舎全景は以下のとおり。ペナン島一等地という立地にもかかわらず、大きな校舎を構えます。
引用元: Stonyhurst international School Penang 公表資料より
2022年6月末現在、上のパースの【写真①】の角度から見た工事中の雰囲気はこんな感じです。
弊社撮影 (写真①)
そして【写真②】の位置から見た工事中の雰囲気はこんな感じです。
弊社撮影 (写真②)
建物はすでに教室棟はほぼ完成しており、学校から一部公開された写真によると、教室は以下のような雰囲気となります。
引用元: Stonyhurst international School Penang 公表資料より
こちらも教室の様子。まだ工事中です。
引用元: Stonyhurst international School Penang 公表資料より
Go for it が ストーニーハースト をお勧めする理由
リーズナブルな学費
vs 英国伝統校のマレーシア姉妹校
2022〜23年度の学費(授業料=tuition fee)を他の英国伝統校のマレーシア姉妹校と比較してみると、その安さが目につきます。
学校名 (エリア) |
Year1 (小1) |
Year7 (中1) |
---|---|---|
Marlborough College (JB) |
87,000RM (2,610,000円*) |
114,900RM (3,447,000円*) |
Epsom College (KL) |
62,875RM (1,886,250円*) |
87,135RM (2,614,050円*) |
King Henry Ⅷ College (KL) |
15,000RM (450,000円*) |
65,000RM (1,950,000円*) |
Repton (JB) |
32,000RM (960,000円*) |
54,000RM (1,620,000円*) |
Stonyhurst (Penang) |
24,000RM (720,000円*) |
48,000RM (1,440,000円*) |
*1RM=30円として計算。
vs ペナンにある優良校
同様に、2022〜23年度の学費(授業料=tuition fee)を他の英国式カリキュラム(+国際バカロレア)を採用するペナンの優良校と比較してみると、やはり学費は安めであることが分かります。
学校名 | Year1 (小1) |
Year7 (中1) |
---|---|---|
The International School of Penang (Uplands) | 24,000RM (720,000円*) |
54590RM (1,637,700円*) |
Prince of Wales Island International School (POWIIS) |
18,720RM (561,600円*) |
52,140RM (1,564,200円*) |
Stonyhurst | 24,000RM (720,000円*) |
48,000RM (1,440,000円*) |
*1RM=30円として計算。
ペナン島で最も住みやすい立地
ストーニーハーストがあるタンジュントコン(Tanjung Tokong)は、ペナン島の中でももっとも住みやすいエリアとして人気があります。
先ほどはイラストマップでロケーションをご覧いただきましたが、ここではGoogle Mapでの上空写真をご覧ください。
ペナン島随一の住環境といっても過言ではないのは、買い物にも便利で癒される海がすぐ近くにあり、ペナン島の中心部であるジョージタウン(George Town)からも少し離れているため、日常的に渋滞にはまる必然性も低く、リゾート気分を存分に味わいながらも生活利便性が高い希少なエリアだからです。
この便利さがゆえに、ストーニーハーストに転校してくるご家族もいると入学事務局担当者の方がおっしゃっていました。
やや余談ですが、私たちが多くの学校を見てきた限り、ロケーションの良さは「先生の勤続年数」にも好影響が出ます。
多くの英国伝統校のマレーシア分校はボーディングスクールであり、ボーディングの施設を存分に配置するためにキャンパスはたいていど田舎のロケーションにあり、先生たちの生活利便性が高い立地と言えるケースはごく稀です。
そこで多くの先生は2年契約で働き、2年ごとに転職していく姿を何度も見てきました。結果として、数年経てばほとんどの先生が入れ替わってしまうこともあるのです。
というように、ど田舎のローケーションにキャンパスがある学校では、先生のリクルーティングに苦労することが多いのが現実です。
その点、ペナン島で最高の立地にキャンパスができるストーニーハーストは、先生が定着して長い年数勤務することが期待できますので、これは大きなメリットになるかもしれません。
ストーニーハースト 英国本校との交流
ストーニーハースト・インターナショナルスクール・ペナンでは、在学中に英国本校と密接な関係を築いていく方針とのことです。
つまり、英国ストーニーハースト・カレッジのサマースクールに参加したり、交換留学の機会も設けられるとのことです。
英国伝統校のマレーシア姉妹校として英国本校との密なつながりが見られるのは、マレーシアではキングヘンリー8世カレッジくらいで、他の学校はほとんど本校との交流がありません。本国の本校から派遣されてくる先生も、キングヘンリー8世カレッジ以外にはほとんど見られません。
ストーニーハーストは1名の先生が本国から派遣されてくるそうで、その他にもギャップイヤーの学生がアシスタントとしてやってくる予定なので、彼らが本国の気風やカルチャーをペナン姉妹校のストーニーハーストに運んでくれることが期待されます。
すでに人気校の兆しが顕在化
学校によると、ペナン島で人気の小学校2校からストーニーハーストへの転校・進学に興味を持っているご家族からの問い合わせが意外に多いそうです。
日本人からも人気の高い小学校の1つであるセントクリストファー・インターナショナルスクール(St. Christopher’s International School)はプライマリー(小学校)しかないため、セカンダリー(中高)に上がる際は必ず他の学校に進むことになります。
もう1つの人気校であるプリンスオブウェールズアイランド・インターナショナルスクール(POWIIS)は、プライマリーキャンパスは抜群のロケーションにありますが、セカンダリー(中高)のキャンパスは山の裏側のかなり田舎にあるため、実際に通学するとなるとけっこうな負担があります。
そして、ペナン日本人学校の小学校を卒業した生徒さんが中学からはインターに通いたいという場合、ストーニーハーストはそのニーズにもフィットします。
こういった複数の要因から、ストーニーハーストはこれら3校などからの転校・進学ニーズをちょうど満たしてくれる条件が揃っており、人気が集中するのではないかと私たちは見ています。
すでに小学校の特定の学年は満席でウェイティングとなっている理由は、そのあたりにあるのではないかと思います。
さらに、2025年にはAレベルコース開設とともにボーディングのファシリティも整備され、単身留学を希望する生徒を迎え入れることになります。
これらの強みが折り重なってくることを考えると、ストーニーハーストは今後はさらに人気が出てくる可能性が高いのではないかと思いますので、できるだけ早く入学を確定させるほうがベターかもしれません。
【オピニオン】新設校は狙い目か?避けるべきか?
ファシリティの工事が完成していなかったり、サイエンスラボや音楽室などで機材が不足していたり、先生のリクルーティングが確定おらずに着任するはずの先生がまだ揃っていなかったりと、新設校にはこういったリスクがよくあります。
これを避けるために、通常は「2〜3年程度経って実績を見てから留学や転校を考えた方がいい」という意見が大勢を占めます。
ところが、ストーニーハーストは人気が出る理由がいくつもあるため、我が子の学年がいつ満席となるか読めません。特に小学校はすでにかなりの人気となる様相を呈しています。
多少のリスクはあるものの、入学したい時に入れないということを避けるためには、できるだけ早めに出願して入学を確定させておくことがお勧めです。
ストーニーハースト まとめ
入学事務局によると、校舎建築工程の第1フェーズが今年8月には完了し教室棟が出来上がるそうです。
これを受けて、2022年8月中旬からはスクールツアーを開始する予定ですので、校舎の内覧ができるようになります。
皆さん、どうかストーニーハースト・インターナショナルスクール・ペナンの開校を期待しておいてください!
ペナン随一のロケーション、安めの学費、本校との交流は魅力抜群
その人気から満席ウェイティングになる可能性があるので、出願は早め早めがお勧め
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次回に続く
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