“Go for it マレーシア教育移住日記”のブログにご訪問いただきありがとうございます。
来年、息子がYear11を卒業した後の進路がまだ未定なため、僕の保護者ビザが場合によっては今年度で終了となることを念頭に、ついにS-MM2Hビザの申請することを決意しました。
何事も人体実験で経験してみないと人に勧められない性分の僕ですが、今回は、我が実例をもってS-MM2Hの申請プロセスをご紹介したいと思います。
https://go-for-it-malaysia.com/visa/
S-MM2Hビザの申請準備のため、サラワク州クチンで諸々の手続をしてきました
S-MM2Hビザとは
主にリタイヤメントシニアを対象とするマレーシア連邦政府が発給主体となる長期滞在ビザ『MM2H(Malaysia My Second Home)』とは別に、サラワク州政府が独自の基準により発給する長期滞在ビザのことをS-MM2H(Sarawak MM2H)と呼んでいます。
S-MM2Hの要件は連邦政府のMM2Hと比べてかなり緩いため、2020年7月にマレーシア政府がいきなり「MM2Hビザの新規受付を停止する」と発表してからは、S-MM2Hが俄然注目されるようになりました。
https://smm2h.sarawaktourism.com/
以前もご紹介しましたが、S-MM2Hについて分かりやすく解説している動画(英語)がありましたのでご紹介したいと思います。
S-MM2Hは、主にリタイヤメントシニアを対象としたロングステイビザです。有効期間は10年ですが、5年後に一度更新手続をする必要があります。
S-MM2Hを取得すれば観光ビザの年間滞在可能日数である「180日」を超えてサラワク州に滞在することができ、さらに50歳以上の人ならサラワク州以外の滞在が認められているので、クアラルンプールやペナンに住むことも可能です。
そして、サラワク州にも複数のインターナショナルスクールがあるので、教育移住を目的とした30代や40代の若い世帯のS-MM2H取得も、今後増えていくと期待されています。
S-MM2Hの詳しい申請条件については、こちらの記事『サラワク州MM2H( S-MM2H )ビザ取得申請サポートサービスのご案内 & インターナショナルスクール一覧 (サラワク州編)』をご覧ください。
なお、S-MM2Hは2022年9月から新条件が適用となり、条件が従前と比べてやや厳しくなりました。
マレーシアの移民政策は近年厳しくなりつつあり、いつ厳しい条件に切り替わるか誰にも分かりません。条件の変更があれば、必然的にビザ取得の条件も厳しくなります。
したがって、ビザの取得は早め早めに決断することをお勧めいたします。
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S-MM2Hビザ申請に必要な現地での手続き
1回目の渡航は、ビザ申請に必要な条件を整えるためにサラワク州に行きます。そのタスクは、医療機関にて健康診断(血液検査、尿検査、胸部X線検査)、定期預金口座の開設、パスポートコピーの認証、医療保険への加入(60歳以上は不要)です。
現地の稼働日は最低2日(2泊3日間)はかかりますので、余裕を持ってスケジュールを立てる必要があります。
これらの工程をすべてこなすのはかなり面倒な作業ですが、弊社でS-MM2Hの申請をサポートさせていただく場合、クチンの業務提携先であるS-MM2H正規エージェントがすべての工程を手配し同行してくれます。
健康診断
現地エージェントが指定する病院は、クチン市内でもかなり大きな病院です。
ここで、「血液検査」「尿検査」「胸部X線検査」そしてドクターによる「問診」を行います。
翌日、検査結果のメディカルレポートが出ますので、そのレポートを公立病院に持ち込み、検査結果の内容に不備がないことを証明する認証スタンプをもらいます。
銀行口座開設
S-MM2Hの申請には、『サラワク州の銀行に定期預金を組まなければならない』という要件があります。
この要件を満たすためには、まずは1回目の渡航で銀行口座を開設しなければなりません。
現地エージェントが指定する銀行は、「HSBC」か「UOB」のどちらかになりますので、予め希望の銀行を決めておくのが良いでしょう。
医療保険加入
申請者が60歳未満の場合、医療保険の加入が必要となります。
保険会社は多数ありますが、現地エージェントが低額で契約できる医療保険を勧めてくれます。
安い保険を選べば、保険料はRM1200/年(37,200円*)もかかりません。
*1RM=31円で計算
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今回の日程
Day 1
朝に自宅を出て、GrabでKLIA2に到着。
久しぶりの空港はすでに平時に戻っており、活気があります。
クアラルンプールからクチンまで、エアアジアで1時間45分のフライトです。
離陸してウトウトしていると、あっという間にクチン市上空へ。
クチンを象徴するサラワク州議会議事堂が、かなり遠くからでも金色に光り輝いているのが見えます。
いよいよクチン国際空港に着陸です。クチン市の街はかなり広いという印象。
サラワク州は同じマレーシア国内でもパスポートが必要で、イミグレーションで入境審査があり、スタンプが押されます。
到着すると、空港の広さと綺麗さにビックリ。オイルマネーで潤っているのでしょうか?(笑)
到着ゲートを出ると、現地エージェントが迎えに来てくれています。
今回は、シンガポールからS-MM2Hの申請のためにやってきたおばあちゃん姉妹と一緒で、今後またクチンで会うかもしれないので早速お友達になりました(笑)
さて、まずやってきたのが健康診断のための大きな病院です。
Borneo Medical Centre
このボルネオ・メディカルセンター、大きくて清潔感のある立派な病院です。
ここでのタスクは、血液検査、尿検査、問診、そして胸部X撮影です。
1時間もかからずにすべてのタスクが終了。
続いて、銀行口座開設に向かいます。
今回、現地エージェントから「HSBC」か「UOB」のどちらかの銀行と指定されたので、僕はHSBCを選びました。
現地エージェントと銀行の担当者は日常的にコミュケーションが取れているので、口座開設手続も非常にスムーズに行うことができました。
さて、1日目のすべてすべてのタスクが終わったので、クチン市の中心街に向かいます。
「クチン」とはマレー語で「猫」の意味ですが、そのシンボルある猫の像は市内にいくつも見かけます。
これが代表的な猫ちゃん像!😁
ようやくホテルにチェックインです。
今回のホテルは、ウォーターフロントの抜群のロケーションにある4つ星のグランドマルガリータホテルです。
Grand Margherita Hotel
お部屋はこんな感じで綺麗です。
一休みしてから、ウォーターフロントを散策してきました 🤗
Day 2
朝一で現地エージェントがホテルまで迎えに来てくれるので、車で市内のど真ん中にある公立病院に向かいます。
Jalan Masjid Health Clinic
建物はいかにも政府の病院というボロっちぃ佇まいです(笑)
昨日の検査で発行されたメディカルレポートを現地エージェントが昨日の病院まで受け取りに行ってくれているので、そのレポートを公立病院に持ち込んで受付を済ませます。
しばらく待っていると、診察室に呼ばれてドクターの問診を受けます。
あっという間に問診は終わり、すぐに認証スタンプを押印してくれます。
◉ メディカルレポート申請書 (1枚目)
◉ メディカルレポート申請書 (2枚目)
◉ 昨日の健康診断書 (3枚目)
◉ 昨日の健康診断書 (4枚目)
書類に公立病院の証明スタンプが押されて、これにて病院でのタスクはすべて終了です。
クチン滞在の推奨日数 (2泊3日)
クアラルンプール、ジョホールバル、ペナン、またはシンガポールからクチンへ往復する場合、片道概ね1.5〜2時間のフライトとなります。この場合、クチンでの滞在は2泊3日あれば十分足りますが、1泊2日だとかなり厳しいスケジュールとなります。
一方、日本から直接クチンに入ってそのまま日本に帰国する場合、直行便がないため、クアラルンプールかシンガポールでトランジットが必要です。
したがって、スムーズなトランジットができる日程を組まなければならないので、余裕を持って旅程を組むことをお勧めします。
ビザ申請までの今後の流れ
1回目の渡航の際に開設したサラワク州内の銀行口座に、日本からマレーシアリンギット建で送金する必要があります。
S-MM2Hビザ申請に必要な定期預金の金額要件は、次のとおりです。
定期預金 | サラワク州の銀行に定期預金をすること 単身:RM150,000 (4,650,000円*)以上 家族:RM300,000 (9,300,000円*)以上 |
---|
*1RM=31円で計算
いずれにしても高額の送金となりますので、お好みの送金方法をしっかり調べてから送金してください。
新たに分かった2つのこと
今回、渡航して現地エージェントといろいろ話をする中で新たに分かったことがあります。
新たに分かった2つのこと
- 申請者の両親(または父か母)も家族としてビザの同時申請が可能
- 申請からビザ取得まで、平均的に6〜8ヵ月を要している
両親(または父か母)が申請できることで、S-MM2Hの利用価値は高まるという人もおそらくいるのではないでしょうか?
ちなみに、クチン市内にはいくつか大きな私立病院があるので、ご両親に関する医療についても十分カバーできる可能性があります。ご心配がある場合は、事前に相談してみるのもいいかと思います。
最後に、申請から取得までに要する期間は、現状までのところ概ね6〜8ヵ月かかっているとのことです。
ビザ関連は先が読めずに時間がかかることが一般的ですので、先を見越して時間に余裕を持って申請することをお勧めいたします。
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まとめ
普段はクアラルンプールの喧騒の中に住んでいる僕ですが、初めて足を運んだサラワク州の感想は、ゆったりとした空気が流れていて、人々も優しく、東マレーシア(ボルネオ島)独特の雰囲気にすっかり魅了されてしまいました。
ローカルの人の話によると、マレー系や中華系の人のほかにもボルネオ原住民の人口も多く、古来から多様性を受け入れる風土の中で人種や宗教の争いもほとんどないそうです。
S-MM2Hのビザを取得すると、サラワク州にはビザ取得日から1年の間に30日間をサラワク州で滞在しなければならないのが条件となります。
クチンに来る前は「30日は正直長いなぁ…」と思っていたのですが、実際に来てみると「30日全然OK!」という気持ちに逆転しました(笑)
海も山も近くて景色も綺麗、そして物価も安く食事も非常に美味しいサラワクなので、今後のサラワク渡航が既に楽しみです!!
1回目の渡航の主なタスクは、健康診断、銀行口座開設、医療保険加入の3つ
銀行口座を開設した後、定期預金のため開設した口座宛に要件以上のお金を日本から送金する
2回目の渡航は、ビザの許可が下りてからビザの受け取りに行く時
ビザ申請から取得まで、早くて6〜8ヵ月かかっているのが実情
申請者の両親もビザを同時申請することが可能
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