“Go for it マレーシア教育移住日記”のブログにご訪問いただきありがとうございます。
そんな掛け合いから始まった今回の記事ですが、以前から気になっていたクアラルンプールにあるインターナショナルスクール、LFKL (Lycée Français de Kuala Lumpur) と、そのプライマリースクールである HEVEA をご紹介したいと思います。
実はこの LFKL、英語名は French School of Kuala Lumlur で、マレーシアで唯一フランス式カリキュラムを提供するクアラルンプールフランス人学校なのですが、なんと私たち日本人でも母子留学が可能です。
そして、英国式など他のカリキュラムでは見ることのない多言語教育は圧巻で、世界の大学に進学するための選択肢は大きく広がります。
ただし、入学できるのは3〜8歳の児童に限られるので、お子さんが小さいうちに決断する必要があります。
日本人にはほぼ知られてない裏モントキアラにひっそりと佇む French School of Kuala Lumpur をチラ見しに来ました。近所に住んで徒歩通学の子は英語で会話してた。学費も安いし、いいな。 pic.X(Twitter).com/lxqz80Ymd1
— Shingo@Go-for-it マレーシア🇲🇾 (@ss33914051) November 12, 2021
※1 本記事は今までで最も長い25,000字を超える記事なので、気合を入れて読める時にお読みください(笑)
※2 リサーチしてたら日本にも凄い魅力があるフレンチインターナショナルスクールがあることが分かったので、ぜひ最後までご覧ください。
究極の母子留学はこれだ! LFKL のフランス式カリキュラムと驚愕の仏英西独中馬の多言語教育
クアラルンプールフランス人学校“ LFKL ”とは
◉ Lycée Français de Kuala Lumpur (LFKL)
https://www.lfkl.edu.my/
【英語校名】French School of Kuala Lumpur (中高)、HEVEA Primary School (幼小)
【カリキュラム】🇫🇷 フランス式 (ナショナルカリキュラム)
【学年】プレスクール(3〜5歳)、エレメンタリースクール(5年)、ミドルスクール(4年)、ハイスクール(3年)
【公式SNS】YouTube|Facebook|Instagram
【学費帯】中間(小1)、安い(中1)
【学生寮】なし
【進路】ハイスクール卒業時にバカロレアを取得し、フランスをはじめ世界の大学に進学
Lycée Français de Kuala Lumpur (LFKL) は、フランスのマレーシア駐在員の子女の教育のために1962年に設立された歴史ある学校です。
クアラルンプールに日本人学校があるように、フランス人のマレーシア駐在員の子供たちを対象とするフランス人学校として教育を提供してきましたが、現在ではフランス人に限らず、世界47ヵ国から約600人の生徒が通う母子留学も可能なインターナショナルスクールとして非営利学校として保護者主体に運営されているとてもユニークな学校なのです。
LFKLは英語名を “French School of Kuala Lumpur” といいますが、手頃な学費でフランスのナショナルカリキュラムに添った独自の多言語教育を提供し、その優れた教育内容からクアラルンプールの地元では高い評価を受けています。
LFKLの生徒は、フランスのナショナルカリキュラムでの教育環境で、文化、芸術、技術、科学、文学、スポーツ活動を通じて学び、高校卒業時にフランスの大学進学資格であるフレンチバカロレア*(以下、単にバカロレアといいます)の取得を目指します。
なお、このフランスのバカロレアは国際バカロレア(IB)とは一切関係がありません。
LFKLでは、フランス国民教育省の資格を持つフランス人教師を中心として、英語を母国語とする多数の専門の教師を揃えており、フレンチカリキュラムの特徴でもある多言語教育に力を入れており、生徒の能力や状況に応じた教育を提供しています。
幼稚園から小学生は、フランス語のレベルがまだ十分ではない生徒にはフランス語の補習授業を提供し、また、生徒たちの言語レベルを考慮したグループ活動を通じた早期英語プログラムが提供されています。
フランスは西ヨーロッパの中央に位置するため、フランス国民教育省のナショナルカリキュラムでは、周辺国のスペイン、ドイツ、イタリアといった国の言語を第二外国語として学ぶ機会を積極的に取り入れており、イギリス式カリキュラムとの大きな違いを感じます。
LFKLでは、中学生からは第一外国語の英語に加え、第二外国語としてスペイン語、ドイツ語、さらにLFKLならではの中国語、マレー語を学ぶことができます。
そして、DELFというフランス語能力検定、ケンブリッジやIELTSの英語能力検定、DELEというスペイン語検定、HSKやYCTという中国語能力検定といった各種語学資格を取得する機会を提供し、生徒たちが卒業する頃には、ほとんどの生徒がバイリンガルまたはトリリンガルに育っていき、最終的にバカロレアを修了して、生徒たちはフランスをはじめとする世界の大学に進学しています。
最近の卒業生のうち例年約60%はフランスの大学に進学していますが、その他はイギリス、オーストラリア、スイス、スペイン、アメリカ、カナダ、マレーシア、インドネシア、レバノンの大学へと羽ばたいています。
ここで、LFKLの学校紹介動画をご案内しますので、ぜひご覧ください。
◉ LFKL校長先生の学校紹介動画 (2分33秒)
動画をご覧いただくと薄々お気付きかと思いますが、多くの生徒が欧米系の生徒です。
クアラルンプール日本人学校の生徒は日本人であるように、LFKLの生徒は多くがフランス人やフランス語圏の生徒です。
第一言語は当然フランス語ですが、幼稚園から英語も学んでいるため、子供たちはフランス語と英語のバイリンガル環境で育ち、実際、小学生でも普段の生活の中でフランス語と英語で普通に会話しているのを目にします。
これがLFKLの最大の魅力なのです。
フランスの教育制度
概要
日本の文科省のHP「フランスの教育系統図」によると、フランスの学校体系は次の階層構造となっています。
引用元: 文科省HP “フランスの学校系統図”
フランスの教育制度をざっくり整理してみると、以下のようにまとめられます。
🇫🇷 フランスの教育制度
【教育三大原則】無償性、義務性、宗教的中立性
【義務教育】3歳(幼稚園)〜16歳(高1)の13年
【入学時期】7歳になる暦年(数え年)
【学 年】9月〜翌年7月
【幼稚園】2〜5歳 (3歳から義務教育)
【小学校】6〜11歳 (5年制)
【中学校】12〜15歳 (4年制)
【高 校】16〜18歳 (3年制)
初等教育から中等教育修了まで12年の教育体系ですが、フランスでは飛び級や留年が小学生から普通にあります。
教育は「無償性」を原則とし、高校卒業まで学費は無料で、大学の学費も破格に安いことがフランス教育の大きな特徴です。
【コメント】LFKLは在外フランス人学校のためフランス国内のように学費無料とはいきませんが、それでも他のインターナショナルスクールと比べればかなり割安です。
就学前教育 (École maternelle : エコール・マテルネーレ)
就学前教育は、幼稚園または小学校附設の幼児学級・幼児部で2~5歳児を対象とし
て行われます。
初等教育 (École élémentaire : エコール・エレモンテ)
初等教育(小学校)は、6~10歳の児童を対象に5年間行われます。フランスの初等教育は、伝統的に「読・書・算」重視です。
小学校の1年目は教育課程の準備期間とされ、、学習の中心はフランス語と簡単な算数が中心となります。母国語であるフランス語は、この1年目にしっかりと発音を学び、たくさんの音があるフランス語に慣れるための訓練を重ねます。
2年目以降には、フランス語や算数のほか社会や理科の授業が始まり、フランス教育課程の大きな特徴でもある公民教育(市民性・道徳・公共)がスタートします。
初等教育カリキュラムには、校外学習も多く取り込まれています。
前期中等教育 (Collège : コレージュ)
前期中等教育(中学校)は、11~14歳の生徒を対象にコレージュで4年間行われます。
コレージュの4年間のうち、前半の2年が観察期、後半の2年が進路指導期とされ、生徒たちは観察や進路指導の結果に基づき、後期中等教育でリセ(普通高校)に進むのか職業リセに進むのかなど振り分けが行われます。
つまり、フランスでは中学校の成績の結果で将来の方向性が決まるということになります。
生徒たちは中学校の卒業試験として「Diplôme national du brevet (DNB) : ディプロム・ナショナル・ドゥ・ブレヴェ」という全国統一試験を受け、85%程度が合格ラインとされて前期中等教育(中学)を修了します。
中学校でも、公民教育において、生徒は学校生活への参加度合いや勤勉さ、校内規則の尊重等について評価され、この学校生活に関する成績は、最終学年の6月に受ける中学卒業試験(DNB)でも考慮されます。
フランスは「国家資格の国」と言われ、DNBやバカロレアの資格と学歴が、各種職業資格と繋がっていくことになります。
なお、DNBは前期中等教育修了の国家資格ですが、この資格取得は後期中等教育(高校)への進学の要件ではありません。
後期中等教育 (Lycée : リセ)
後期中等教育(高校)は、普通高校のリセ(3年)と職業リセ(2~3年)で行われます。
(LFKLは、普通高校のリセです)
リセでは2年目から普通科と技術科に分かれ、普通科の生徒は普通バカロレアへ、技術科の生徒は技術バカロレアの取得を目指し、3年終了時にバカロレアの試験を受験します。
職業リセには、主に職業適任証(CAP)取得課程(2年)と職業バカロレア取得課程(3年)があります。
生徒は、リセの1年目の最後に将来の進路につながる学科・コースを選択します。普通科では「科学系」「経済社会系」「文学系」の3コースに分かれ、技術科では社会に出てから役立つ資格の取得を目指します。
高等教育 (Grandes Écoles et autres : グランゼコールや大学など)
高等教育は、大学、大学附設技術短大、グランゼコール(Wiki)、リセ附設のグランゼコール準備級(Wiki)、そして中級技術者養成課程等で行われます。また、教員養成機関として大学に附設された国立高等教職学院があります。
このうち、グランゼコールの上位校はフランス中から才能を持った生徒たちが集まるエリート養成機関であり、高等教育の最上位に位置付けられています。
大学では、原則としてバカロレア取得者を無試験で受け入れています。大学以外の高等教育機関では、バカロレアの取得とともに選考や選抜試験が実施されます。
グランゼコールへの入学には、グランゼコール準備級を経て各学校の入学試験を受けますが、準備級を経ず直接入学できる学校もあります。
大学では、学士課程(3年)、修士課程(2年)、博士課程(3年)があり、高等教育2年を修了した者を対象とする職業リサンス課程(1年)というものもあります。
技術短大と中級技術者養成課程では、短期高等教育課程(2年)が置かれ、修了時にはそれぞれ大学技術教育免状(DUT)、中級技術者資格(BTS)が授与されます。
グランゼコールは3~5年の課程となり、修了時にはディプロム(卒業証書)が授与されます。
大学進学資格“バカロレア”の試験とは
バカロレアの受験科目は多岐にわたります。
試験では、高校で履修したほとんどの教科(12~16科目)が出題されます。高校最後の2年間に普通科の生徒は2年生の時にフランス語、科学、言語(口頭試問)を受け、3年生の6月には哲学、歴史、第一外国語、第二外国語、社会、数学の試験を受けます。
バカロレアの最終的な合否は、試験の結果だけでなく高校3年間の内申点を加味され、採点基準は、最終試験60%、内申点40%という割合で、全科目の平均点が「20点満点中 10点以上」で合格となります。
ちなみに、2021年度のバカロレア試験の結果は以下のとおりでした。
◉ 2021年度のバカロレア試験の結果
コース | 志願者割合 | 合格率 |
---|---|---|
普通バカロレア | 53.7% | 95% |
技術バカロレア | 26.5% | 89% |
職業バカロレア | 19.8% | 82% |
バカロレアは高校卒業という学歴であるとともに大学進学資格であり、職に就くための資格ともなります。
高等教育機関(グランゼコールや大学等)へ入学するには、バカロレアの試験に合格していることが条件となります。
試験では、論述問題も口頭試問も哲学的なことや世界情勢など深く理解してないと答えられない難しい問題が出題されます。
参考までに、FRANCE365さんのサイトに2021年バカロレア試験の哲学の問題が紹介されていましたのでご紹介します。
バカロレアの哲学の問題(2021年)
ちなみに、6月の最終試験の初日に行われる哲学は、フランスならではの科目としてよく知られていますが(こちらも是非!)、今年度の普通バカロレアの試験では、以下のような出題でした。
— 議論することは、暴力を放棄することか?
(”Discuter est-ce renoncer à la violence ?”)
— 無意識は、あらゆる形式の知識を免れるか?
(”L’inconscient échappe-t-il à toute forme de connaissance”)
— 我々は未来に対する責任を追っているか?
(”Sommes-nous responsables de l’avenir ?”)
— デュルケーム(1893)『社会分業論』(De la Division du travail social)の抜粋について論ぜよ。引用元: FRANCE365 “コロナ禍の全国統一バカロレア 最終試験の合格発表” (2021.7.8)
フランスの教育制度を紹介する動画とブログ
◉ Ryoko Paris Guide (YouTuber)
在仏20年、チャンネル登録者数5万人を超えるYouTuberのRyokoさんが、フランス教育制度を分かりやすく解説しています。(最初から6分15秒まで)
また、Webメディア「マネー現代」の以下の記事で、フランスの教育と日本の教育の違いを説明しています。
◉ マネー現代 (2021.3.26記事)
フランス人の「教育」、じつは日本とここまで「違って」いた…!
Lycée Français de Kuala Lumpur( LFKL )の詳細
LFKLはフランス在外教育庁 (AEFE) 認定校
LFKLは、フランス在外教育庁(AEFE)の管轄下にある在マレーシアフランス人学校です。
🇫🇷 フランス在外教育庁(AEFE)
【URL】https://www.aefe.fr/
【生徒数】世界36万人(うちフランス人は11万人)
【展開数】世界139ヵ国、522の設置校
【成果】毎年約12,000人のバカロレア合格者を輩出
【教員数】フランス国民教育省正教員6,400人、現地雇用教職員15,000人
フランス在外教育庁(AEFE: 英名The Agency for French Education Abroad)とは、1990年に創設されたフランス外務省の管轄下にある公的機関で、在外フランス人の子供たちに向けた公立教育(ナショナルカリキュラム)の提供、フランス語とフランス文化の普及、またフランスと外国の教育システムの関係強化などを活動の目的としています。
AEFEは世界中に組織されたフランス人学校を支援することを目的として運営され、現在では139ヵ国の522校がAEFEネットワークの学校としてメンバーに加わっており、各国のフランス人学校は、フランスのナショナルカリキュラムに則った教育を提供しています。
AEFEのメンバーである各国のフランス人学校では、生徒たちは就学前教育から高校卒業のバカロレア試験まで、一気通貫でフランスの教育を受けることができます。
AEFEの管轄下にある在外フランス人学校では、バカロレア試験の合格率はフランス国内を凌いでおり、卒業生の多くはグランゼコールや世界各国の有名大学へと進学しています。
また、AEFE管轄下の在外フランス人学校では、フランス人に限らず現地国に住む子供たちや外国籍の子供を生徒を積極的に受け入れており、フランス語の教育を現地の生徒に提供したり、世界共通語として英語教育にも力を入れ、加えて現地の国の言語教育をすべての生徒に提供し、外国語のモデル教育を実践しています。
このAEFEのポリシーに従い、LFKLもフランス人の生徒だけに限らず、多くの国の子供たち多言語教育を提供しているのです。
入学要件
国籍を問わず、3歳から8歳までの児童(幼稚園〜小学校低学年)が入学することができます。ただし、おむつが取れていることが条件です。
LFKLでは、フランス語も英語も話せない児童の入学も受け入れています。
入学時期
小学校の入学時期は9月です。幼稚園への入学の場合の入学時期は、個別にご相談ください。
母子留学
母子留学が可能です。入学確定後、学生ビザ、保護者ビザを取得することができます。
先生の国籍と割合
授業は、国民教育省に所属する有資格のフランス語教師と、英語を話す専門教師が担当します。
先生たちの国籍は、約7割がフランス人、英語を教えるのはイギリス人やアメリカ人、そしてマレーシア人の先生もいるとのことです。
先生の詳細は、以下のページをご覧ください。
LFKL生徒・クラス・語学授業についての現状ヒアリング
入学事務局の方とお話ししたところ、2022年4月現在のLFKLの状況は、次のとおりだそうです。
- 小学校生徒数は約150人
- 中学高校の生徒数は約450人
- 47ヵ国の国籍の生徒が学んでいる
- 生徒の6割はフランス人
- 残りの4割がマレーシア人の生徒と留学生
- 日本人生徒は全校で10人前後
- 小学校の1クラスは最大で23人
- 小学校ではフランス語と英語の先生がクラス担任に就いている
- ノンフレンチスピーカーの生徒には、週7時間のフランス語補講授業がある。
- 中学校からは、第二言語としてスペイン語、ドイツ語、中国語、マレー語の中から1つを選択し、2つ以上は任意で選択可
- ほとんどの生徒がバカロレア修了までLFKLで学び、転校する生徒はほぼいない
- 6割がフランスの大学に進学、4割が海外の大学に進学(マレーシア含む)
学校の様子 (公式YouTubeより)
学校の公式YouTubeチャンネルでは、様々なシーンを観ることができます。ここでは、その中からいくつか抜粋して、学校の様子をご覧いただきたいと思います。
◉ 幼稚園の様子 (1分20秒)
◉ 小学校の授業 (30秒)
◉ 中学校の授業 (39秒)
◉ 高校の授業 (41秒)
◉ インドアスポーツ (46秒)
◉ スイミング (51秒)
◉ 図書館 (1分6秒)
◉ ランチタイム (1分33秒)
◉ 多様性に触れる豊富な機会 (ハッピー・ディパバリ) (3分43秒)
学費
入学一時金
入学試験料 | 1,000RM (29,000円*) |
---|---|
入学金 | 幼稚園 8,000RM (232,000円) 小中高 12,000RM (348,000円) |
デポジット (保証金) |
12,000RM (348,000円) |
授業料
学校の階層 | Full Rate (corporate rates) 駐在のご家庭 |
Family Rate (for students from any nationality) 母子留学のご家庭 |
---|---|---|
Pre-School (幼稚園) |
37,663RM (1,092,227円*) |
27,160RM (787,640円*) |
Elementary (小学校) |
44,160RM (1,280,640円*) |
32,704RM (948,416円*) |
Middle School (中学校) |
52,900RM (1,534,100円*) |
39,480RM (1,144,920円*) |
High School (高校) |
57,500RM (1,667,500円*) |
43,585RM (1,263,965円*) |
*1RM=29円で計算。食費、教科書代を除く。
入学事務局から入学確認書をメールでお送りした後、入学金とデポジット(保証金)をお支払いいただくことで入学が確定します。
お支払いが完了した時点より、生徒は通学を開始することができます。一方、指定期限内に初回請求額が支払われない場合は、他のご家族の入学を優先することがありますのでご注意ください。
スクールバス
Phoho: 中高キャンパスの外はたくさんのスクールバスが待機
学校は道路の行き止まりの端にあり、人口が増えているエリアの中心部にあるため、朝夕の送り迎えは渋滞してかなり大変です。
希望する生徒にはスクールバスサービスが用意されており、クアラルンプールの主要エリアであるアンパン(Ampang)、KLCC、モントキアラ(Mont Kiala)、デサパークシティ(Desa Parkcity)、スリハタマス(Sri Hartamas)、バンサー(Bagsar)、ダマンサラ(Damansara)、ブキトゥンク(Bukit Tunku)、T.T.D.I.をカバーしています。
詳しくは、以下のページをご覧ください。
LFKLECA (Extra Curricular Activities)
幼稚園児から高校生までの生徒を対象に、文化、スポーツ、芸術活動をECAとして提供しています。
ECAの主な目的は、新しいことにチャレンジする機会を子供たちに与え、様々な経験を通して探求の機会を増やすことにあると学校は考えています。
区分 | 小学生のECA | 中高生のECA |
---|---|---|
曜日 (時間) |
月・火・木・金 (14:45〜16:15) 水 (12:45〜14:15) 土 (9:30〜11:30) |
月・火・木・金 (16:45〜18:15) 水 (12:45〜14:15) 土 (9:30〜11:30) |
種目 | 保育、水泳、体操、登山、ラグビー、サッカー、バドミントン、柔道、クライミング、水泳、カポエイラ、テコンドー、美術工芸、ギタリスト、ウクレレ、料理、チェス、コーディング、マジック | バレーボール、バドミントン、水泳、クライミング、コーディング |
生徒はECAを週2回まで、サッカーと水泳は週4回まで選択可能です。
ECAの詳細は、以下をご参照ください。
LFKL◉ 課外活動 (ECA) (53秒)
LFKLの驚愕の多言語教育
LFKLでは、3歳から8歳までのフランス語を話さない生徒たちを受け入れており、幼稚園からフランス語と英語を学び、中学校からは最大5カ国語を学ぶ豊富な機会を提供しています。
47ヵ国から約600人の生徒が集まっており、ほとんどの生徒は卒業までにバイリンガルまたはトリリンガルに育っていきます。
参考までに、AEFE加盟校の多言語教育に関する説明のページをご案内いたします。
LFKLまた、言語クラスの授業風景の動画ありましたので、こちらもシェアします。
幼稚園での多言語教育
幼稚園は、3歳から6歳まで、国籍を問わずフランス語を話さない子供たちを受け入れています。この年齢での入園には、入学試験や言語テストはありません。また、LFKLでは留学生を受け入れるための英語プログラムを用意しています。
◉ 幼稚園 (PS/MS/GS)
幼稚園の児童はフランス語を中心に学び、あわせて週6時間の英語の授業を受けます。
引用元: LFKL HP
初等教育での多言語教育
小学校の1年生から5年生まで(CP〜CM2)に入学する場合、非フランス語圏の生徒はLFKLのアカデミックチームのメンバーとの非公式な面接を受けることになります。
学校は面接で、生徒の英語とフランス語(スピーキングとライティング)のレベルを評価し、生徒が早期に溶け込めるよう適切なクラスと言語グループへの参加を薦めています。
フランス語が全く話せない生徒は、フランス語統合プログラム(French Integration Program)に参加します。
このプログラムでフランス語が話せない生徒は、年齢に応じた通常のクラスに参加しますが、フランス語を十分に理解するためにフランス語の特別授業も受けることになります。
また、5年生になると、ケンブリッジ英検(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングテスト)を受験します。LFKLの生徒は、ケンブリッジ英検でこれまで100%の合格率を誇っています。
英語とフランス語が十分に身に付けば、先生の推薦により週1回1時間のマレー語または中国語のクラスに参加する機会もあります。
そして、2020年9月より、1〜3年生の小学生は、英語の授業比率を30%に高め、アングロサクソンの文学や文化に触れることを特徴とするインターナショナルセクション(International Section)に応募する機会が設けられています。
このインターナショナルセクションは、英語圏の大学で高く評価されている一部英語でのバカロレア資格につながるものです。
◉ 小学1〜3年 (CP〜CE2)
小学校低学年の生徒は、フランス語を中心に学び、週3時間の英語の授業を受けます。
引用元: LFKL HP
◉ 小学4〜5年 (CM1〜CM2)
小学校高学年の生徒は、フランス語を中心に学び、週3時間の英語の授業とともに週3時間の英語でのアクティビティがあります。
引用元: LFKL HP
中等教育での多言語教育
LFKLは、フランスのカリキュラムに従っているため、基本的に授業はフランス語で行われます。したがって、フランス語が堪能でない生徒が中等教育から入学することはできません。
中等教育からは、フランス語と英語に加えて、第三言語を選択することができ、さらにその中から2言語を選択することができます。 つまり、最大で5つの言語を同時に学ぶことができます。
毎週、複数の言語クラス(英語3〜4時間、スペイン語、ドイツ語、中国語2時間、ラテン語1〜2時間、選択言語2時間、選択中国語2時間)があり、さらに英語1時間、歴史と地理を英語で1時間補うことができます。
生徒たちは、毎年、次の語学検定を受験する機会があります。
- DELF (フランス語検定)
- DELE (スペイン語検定)
- ケンブリッジ英検 (英語検定)
- IELTS (英語検定)
- HSK (中国語検定)
これらの語学検定資格は世界的に認められており、資格を取得することで生徒たちが将来的に世界の大学に進学する際に役に立ちます。
◉ 中学1年 (6e)
中学1年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週4時間受けます。また第二外国語として、スペイン語・ドイツ語・中国語の中から1つを選択して週2時間の授業を受けます。
その他にも、フランス語の補習授業、マレー語と中国語の選択授業がそれぞれ週2時間用意されています。
引用元: LFKL HP
中学1年生が受ける語学検定試験は、次のとおりです。
英語 | Cambridge (KET) |
---|---|
フランス語 | DELF |
中学1〜2年生は、英語の検定試験としてケンブリッジ英検KET(A2 Key English Test:英検2級相当)を受けます。合格率は100%で、うちCEFRのランクで2つ上のB2レベルで合格したのが25%、妥当な等級のA2レベルで合格したのが75%という実績が出ています。
引用元: LFKL HP
◉ 中学2年 (5e)
中学2年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週3時間受けます。また第二外国語として、スペイン語・ドイツ語。中国語の中から1つを選択して週2.5時間の授業を受けます。
その他にも、フランス語の補習授業と中国語の選択授業が週2時間、ラテン語の授業が週1時間用意されています。
引用元: LFKL HP
中学2年生が受ける語学検定試験は、次のとおりです。
英語 | Cambridge (KET) |
---|---|
フランス語 | DELF ASSR 1 |
◉ 中学3年 (4e)
中学3年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週3時間、第二外国語としてスペイン語・ドイツ語。中国語の中から1つを選択して週2.5時間の授業を受けます。
その他にも、フランス語の補習授業が週2時間、マレー語の選択授業が週1時間、中国語の選択授業が週2時間、ラテン語の授業が週2時間、欧州の言語と文化という授業が週2時間用意されています。
引用元: LFKL HP
中学3年生が受ける語学検定試験は、次のとおりです。
英語 | Cambridge (PET) |
---|---|
フランス語 | DELF |
中学3年生は、英語検定試験としてケンブリッジ英検PET(B1 Preliminary English Test:英検2級相当)を受けます。合格率は100%で、うちCEFRのランクで1つ上のB2レベルで合格したのが77.5%、妥当な等級のB1レベルで合格したのが13%という実績が出ています。
引用元: LFKL HP
◉ 中学4年 (3e)
中学3年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週3時間、第二外国語としてスペイン語・ドイツ語。中国語の中から1つを選択して週2.5時間の授業を受けます。
その他、フランス語の補習授業が週2時間、マレー語の選択授業が週1時間、中国語の選択授業が週2時間、ラテン語の授業が週2時間、欧州の言語と文化という授業が週2時間用意されています。
引用元: LFKL HP
中学4年生が受ける語学検定試験は、次のとおりです。
英語 | Cambridge (FCE) |
---|---|
フランス語 | DELF ASSR 2 |
中学4年生と高校1年生は、英語検定試験としてケンブリッジ英検FCE(B2 First Certificate of English:英検準1級相当)を受けます。合格率は100%で、うちCEFRのランクで1つ上のC1レベルで合格したのが13%、妥当な等級のB2レベルでの合格が77.5%との実績が出ています。
引用元: LFKL HP
◉ 高校1年 (2nde)
高校1年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週3時間、第二外国語としてスペイン語・ドイツ語・中国語の中から1つを選択して週2.5時間の授業を受けます。
その他、フランス語の補習授業が週2時間、マレー語の選択授業が週1時間、ラテン語の授業が週2時間、英語と歴史・地理の授業が週2時間用意されています。
引用元: LFKL HP
高校1年生が受ける語学検定試験は、次のとおりです。
英語 | Cambridge (FCE) |
---|---|
フランス語 | DELF |
◉ 高校2年 (1ère)
高校2年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週2.5時間、第二外国語としてスペイン語・ドイツ語・中国語の中から1つを選択して週2.5時間の授業を受けます。
その他、マレー語の選択授業が週1時間、中国語の選択授業が週3時間、ラテン語の授業が週3時間、英語と歴史・地理の授業が週2時間、言語及び文学と文化の授業が週4時間用意されています。
引用元: LFKL HP
高校2年生が受ける語学検定試験は、次のとおりです。
フランス語 | DELF |
---|
◉ 高校3年 (Terminale)
高校3年の生徒は、基本的にフランス語で学習を受け、第一外国語として英語の授業を週2時間、第二外国語としてスペイン語・ドイツ語・中国語の中から1つを選択して週2時間の授業を受けます。
その他、中国語の選択授業が週3時間、ラテン語の授業が週3時間、英語と歴史・地理の授業が週2時間、言語及び文学と文化の授業が週4時間用意されています。
引用元: LFKL HP
高校3年生はバカロレア試験に備えるため、特定の語学検定試験はありません。
学校を見学
HEVEA (幼稚園・初等部)
LFKLの幼稚園と初等部は、2020年に“HEVEA”となりました。
LFKLとHEVEAは同じ敷地内にありますが、正面ゲートは別々とのところにあり、キャンパス内でそれぞれの往き来はできない構造になっています。
建物に入ると、カラフルな色使いが可愛いです。
小学校の食堂は、壁がなく風通しが良くて広々しています。
教室のある棟の廊下。
小学校の教室はこんな雰囲気。
この教室では、英語を教えています。
HEVEAの中庭は決して広くはありませんが、小さな子供たちが走り回れる十分なスペースはあります。
こちらは体育館。中庭と同じく十分な広さがあります。
HEVEAの図書館には、フランス語と英語の本がたくさん並んでいます。
ここはフランス語の補修を行う小さなクラスルーム。まだフランス語に慣れていない生徒は、毎日ここに来て学習するそうです。
高学年の教室には、「Let’s Explore!」というボードにGeography(地理)に関する資料がいくつか貼られています。
LFKL (中等部・高等部)
LFKLの中等部と高等部は1962年に設立されました。
キャンパスの中に入ると、まず見えるのがこのホール。座って待つことができるスペースになっています。
小学校のHEVEAとはがらりと変わった雰囲気の校舎といった面持ちです。
教室は非常にシンプルな作りです。
こちらは中高の中庭。ここでは動画にあったようなディパバリ・セレブレーションなどの校内イベントも行われます。
そして体育館。非常に広々としていて清潔感があります。
体育館の中にあるクライミングウォール。ちょうど生徒たちが練習していました(撮影禁)。
図書館から見たメインフィールド。サッカーやラグビーのフルサイズのグランドなので、十分な広さです。奥に見えるのはモントキアラのコンドミニアム群です。
スイミングプールは25m。奥に見えるのはモントキアラの山頂方面です。
中高の校舎の食堂。それほど大きくはありませんが、十分な広さがあります。
中高の図書館は落ち着いた雰囲気です。図書館は高層階にあるので、グランド方面を眼下に見渡すことができる最高の学習環境です。
【オピニオン】語学習得のゴールデンエイジに何を学ばせるか?
「子供の言語習得に最も適切な時期はいつか?」というのは昔から各方面でいろんなこと言われていますし、神経言語学などの分野で学術的な研究も行われていますので、ここで私がとやかく述べる必要もないでしょう。
一般的には、「ゴールデンエイジは9歳まで」とか「9歳の壁」などと言われることが多いですが、《子供英語タイムズ》という情報サイトに非常に参考になる記事がありましたので、引用させていただきたいと思います。
子供は右脳で直感的に言葉を吸収する
私たちが日本語を話せるようになったのは、日本語を教える専門の教室に通ったり、親から日本語のレッスンを受けたりしたからではありません。いつの間にか自然に日本語を話せるようになったのです。
脳は感覚的思考をつかさどる右脳と、論理的思考をつかさどる左脳とに分けられますが、0~8歳くらいまでの子供は、左脳よりも右脳の働きが優位にあると言われています。そのため、子供は目で見たものや体全体で感じたものから直感的なイメージをパッと捉える感覚に長け、言葉を聞いてその意味や機能を状況から判断して理解することが得意です。
子供は赤ちゃんの頃から周囲の大人が話す言葉を耳にしながら育ち、大人による声かけに反応したり、身振り手振りを見たりしながら、その言葉の意味を直感や体験に基づいて理解していきます。この言語理解力は子供時代特有の活発な右脳の働きに支えられており、抜群のセンスを発揮しながら言語を吸収することができます。
これは英語ネイティブでも同じことです。毎日英語を耳にする環境の中で育った子供は、自然と英語で会話する能力を身につけることができます。これはつまり、日本語と同じように英語がある環境を作ることこそ、ネイティブ並みの英会話力を身につける近道ということなのです。
引用元: 子供英語タイムズ 『英語力が人生の分かれ道に!?子供の将来を見据えた英語教育、取りかかるならいつが正解?』(2018.1.30)
「ゴールデンエイジは9歳まで」と捉えると、「9歳の年齢までにいかに言語習得の機会に多くの時間触れることができるか?」ということが重要となってきます。
マレーシアのインターナショナルスクールでは様々な国のカリキュラムが提供されていますが、小学校の教育カリキュラムをそれぞれ見てみると、IBでもアメリカ式でもイギリス式でも多少の程度の違いはあれど、基本的には右脳を刺激する授業が数多くカリキュラムに組み込まれいるように感じます。
例えば、体育の時間や課外アクティビティの時間に思い切り身体を使う機会があったり、音楽や美術やドラマといった授業で子供たちは好きなように曲や作品や劇を作ってみたり、一見すると遊びとも思えるような授業の中で生徒たちは日々教育を受けているのです。
その環境の中で子供たちは毎日を楽しみ、遊びのような環境で興味の湧くものに対して、本能的に、能動的に、頭と身体を使って過ごすことで言語を吸収していくのです。
一方、日本では小学校のうちから暗記を中心に左脳を筋トレで鍛えていくようなカリキュラムが中心で、その最たるものが中学受験です。
受験を控えた高学年の小学生たちはサピックスや四谷大塚などの進学塾で「日本で一番長い川は次のうちどれですか?」とか、「この地図で卍のマークの意味は次のうちどれですか?」というような、その子の将来にほとんど意味をなさない暗記中心の教育の中で育っていくのです。
言わずもがな、日本では英語教育も暗記です。
例えば、インターでは子供たちのふざけた会話の中で「You’re not a fool but smart.」みたいなセリフがあれば自然に意味を理解するのに対し、日本の中学校の英語教育では「not A but B の強調構文、このAとBには“句”や“節”が入ります。句には不定詞も含まれ…」みたいな感じで英語を教わり、結局は暗記しなければならないわけです。
◉ 各カリキュラムの小学校教育の性質
右脳刺激系の教育 | 左脳筋トレ系の教育 |
---|---|
🇨🇭 国際バカロレア(IB) 🇺🇸 アメリカ式 🇫🇷 フランス式 🇨🇦 カナダ式 🇦🇺 オーストラリア式 🇬🇧 イギリス式 ※上から順番は度合いにより 独断と偏見で順位付け |
🇨🇳 中国式 🇰🇷 韓国式 🇯🇵 日本式 |
このように整理してみると、左脳筋トレ系の東アジア3ヵ国(中国・韓国・日本)のご家族が子供たちに自国の教育を受けさせることに嫌気がさしてマレーシアに教育移住したり、子供を単身留学させるのも腑に落ちます。
もし子供たちがゴールデンエイジの9歳までに第二言語や第三言語を遊びながら吸収していく環境で育てば、その子の将来の進路や人生にも大きな影響を及ぼすのではないかと思うわけです。
“暗記はいらない、その代わり言語習得の機会が欲しい…”。これが、マレーシア教育移住を考えている多くの保護者の正直な気持ちではないでしょうか。
その意味で、LFKLは英語のみならず多言語習得の機会が豊富に用意されいてる世界的に見てもかなり貴重な学校と言ってもいいと思うのです。
抜群のロケーションと住環境
クアラルンプールの中での位置
LFKLは、クアラルンプール連邦首都直轄領のセガンブット(Segambut)というエリアにあります。
引用元: Google Map
日本人にも住みやすい周辺住環境
セガンブットというエリアはクアラルンプール在住者でもあまり出向く場所ではありませんが、実は学校がある辺りは日本人にも人気の高い高級住宅街モントキアラのすぐ裏にあり、一部の人たちからは “裏モント” と呼ばれる便利なエリアです。
車で通学するなら、コンドミニアムもある人気のモールのパブリカから10分、モントキアラから15分、そしてこちらも日本人に人気の高級住宅街デサパークシティから20分の距離です。
引用元: Google Map
学校の周辺には、品質にうるさい日本人でも十分に住めるクオリティのコンドミニアムが多く立ち並んでおり、徒歩通学も可能です。
引用元: Google Map
学校から最も近い場所にある高級コンドミニアム“28 Dutamas Condominium”の外観。この他にもクオリティの高いコンドミニアムはいくつもあります。
Photo: 最寄りのコンドミニアム、28 Dutamas Condominium
モントキアラには日本語補習校と公文式教室がある
クアラルンプール補習授業校
補習授業校(文科省HP)とは、日本語を母国語とした子供や、両親のうちどちらかが日本国籍を持つ子供に国語学習の機会を提供する非営利団体運営の学校で、マレーシア各地にある「日本人学校」とは別の団体です。
クアラルンプールには企業の駐在派遣や親子留学のご家庭が多く、全日制のクアラルンプール日本人学校があるものの、子供をインターナショナルスクールに通わせているご家庭も多く見られます。
お子さんが幼稚園や小学校低学年のうちからインターに通っている場合、日本語(国語)教育不足に不安を感じる保護者の方も多いのではないかと思いますが、そのようなご家庭の子女に向けてボランティアの先生や保護者の方々によって日本語教育を場を提供しているのが補習校なのです。
↑※2023年1月7日現在、サイトの運営が停止されている様子です。
補習授業校の様子については、以下の記事をご覧ください。
公文式モントキアラ教室
“世界に広がる公文式”については今さらここで説明するまでもないですが、モントキアラには公文式の教室があります。
ハローマレーシア主に小さなお子さんの英語と算数の学習を補うもので、公文式では「自分で考え学ぶ力」を育てる日本式の教育を行なっています。
公文式が世界的に広がっている理由は、公文式のシステムは“効率が良い”という点が評価されているからだと一般的に認識されています。
特に小学校のうちの算数の学習は、右脳刺激系の他のどの国のカリキュラムよりも、左脳筋トレ系の日本式教育のほうが力がつきます。
「インターに入った日本人の子は算数では力を発揮する」とよく言わるのは、日本式教育の優れている面の表れなのかもしれません。
くも〜んいくもん⤴︎♫
高校卒業後の進路
フランス、マレーシア、そして世界の大学へ進学
LFKLの入学事務局の方の話によると、多くのバカロレアを取得した卒業生はフランスのグランゼコールや大学に進学しているそうです。
マレーシアの大学のケースとしては、LFKLでフランスバカロレアを取得後、マレーシアにある豪モナッシュ大学マレーシア校(Monash University Malaysia、2022年QS大学ランキング世界58位)に進学した生徒がいて、その後、ご家族のマレーシアからフランスへの転勤に伴い、モナッシュ大学からフランスの大学に編入したというケースもあるそうです。
その他には、イギリス、オーストラリア、スイス、スペイン、アメリカ、カナダ、マレーシア、インドネシア、レバノンなどの大学に進学実績が出ています。
以下では、日本、イギリス、オーストラリアの入学要件をチェックしてみましょう。
【具体例】日本の大学
◉ 国際基督教大学(ICU) (私立)
ICUの「総合型選抜」の入試要項を見てみると、入学資格のある者として“バカロレア資格”と明示されているわけではありませんが、『外国の教育制度で学校教育における12年以上の課程を修了(見込み)の者』と記載されており、ここにバカロレア資格も含まれます。
フランスバカロレアの記載なし
国際基督教大学の総合型選抜では、書類選考と面接により、受験生の多様な能力を全人的に見て判定したいと考えています。自らの積極性、意欲、社会的関心、多種多様な才能や経験、視点を志願者が十分にアピールできる選抜方法として設けました。
参照: 国際基督教大学「総合型選抜」
◉ 国際教養大学(AIU) (公立)
AIUの「2022年入学者試験選抜要項」を見てみると、“総合選抜型入試”で入学資格のある者として“バカロレア資格”と明示されているわけではありませんが、『書類選考により、英語能力が特に高い水準であるか、もしくは高等学校等在学時の留学経験を評価するとともに、英語小論文および日本語と英語での面接により、英語の読解力や表現力、論理的思考力および本学での学習意欲を評価します。』と記載されています。
ここにバカロレア資格が含まれるかどうかは微妙ですが、おそらく出願することは可能だと推測します。
フランスバカロレアの記載なし
参照: 国際教養大学「2022年入学者試験選抜要項」
◉ 筑波大学 (国立)
国立の名門・筑波大学は海外留学経験のある帰国生の受け入れに積極的で、なんと医学部でもバカロレア資格を取得した生徒の受け入れを明示しています。
フランスバカロレアの記載あり(医学部の例)
参照: 筑波大学「2023年度 海外教育プログラム特別入試 (医学群医学類) 学生募集要項」
日本の大学は国際バカロレア(IB)は別枠で入学資格として明示されているケースが多いものの、フランスのバカロレア資格や英国式Aレベル資格の取得者を“受験資格あり”と明示しているケースは少ないのが現状です。
個別の大学の出願資格を知りたい場合は、個別に確認していくしかありません。
しかし、フランスは欧州の先進国であり、日本の大学がフランスの大学進学資格取得者を受け入れないというのは自分で自分の首を絞めるようなものなので、出願できない大学があるとすれば、それはかなり少数派なのではないかというのが私たちの推測です。
【具体例】イギリスの大学
◉ University College London (UCL) 🇬🇧
QS世界大学ランキング2022で世界8位の世界トップスクールの1つであるUCL。
UCLは昔から留学生を積極的に受け入れており、幕末に薩長側についたイギリスが長州五傑(Wiki)と呼ばれる5人を特別待遇で招き入れ、後に我が国初代内閣総理大臣となる伊藤博文も学んだ(UCL)名門大学です。
そのUCLの入学要件を見てみると「フランスバカロレア資格」も明示されており、LFKLの卒業生は出願することができます。(あわせてIELTS等の英語能力資格の提出が必要です)
UCLはとにかく世界各国からの留学生が多いので、国ごとに違う教育カリキュラムの多くを受け入れています。
フランスバカロレアの記載あり
参照: University College London HP
【具体例】オーストラリアの大学
◉ The University of Melbourne 🇦🇺
QS世界大学ランキング2022で世界37位のオーストラリアのトップ大学であるメルボルン大学。
メルボルン大学も留学生を積極的に受け入れており、フランスバカロレア資格を持つ学生は出願することができます。(あわせてIELTS等の英語能力資格の提出が必要です)
フランスバカロレアの記載あり
参照: The University of Melbourne HP
国際バカロレア(IB)や英国式Aレベルと比べると、フランスバカロレア資格の世界の大学からの認知度は決して高いとは言えませんが、入学要件として明確に『フランスバカロレア』と記載がなくても入学事務局に個別に確認すれば、多くの国の大学が入学を受け入れています。
その意味では、フランスバカロレア資格も“世界の大学へ進学するためのチケット”であると言えるでしょう。
ただし、英語圏の大学に進学する場合は、バカロレア資格とは別に英語能力の証明が必要のため、IELTS等の資格証明書をあわせて提出する必要があることをお忘れなく。
高校卒業前に路線変更という選択肢も
フランスの生徒たちは、よく勉強をするそうです。
なぜなら、学習に追いつけないと留年もあり、中学4年生の時点で将来の方向性が決まってしまいやり直しが利かないからだと言われています。
他国のカリキュラムを含めて横断的に理解している私たちからすると、LFKLの最大の魅力は多言語教育にあり、バカロレア資格取得にあると思いますが、もしフランスの大学を目指さないのであれば、他のカリキュラムのインターに転校して高校卒業を目指すという選択肢も十分に考えられます。
英国式インターに転校して世界の大学を目指す
マレーシアで最も多いのは、イギリス式カリキュラムのインターナショナルスクールです。
イギリス式カリキュラムを十分に理解している私たちとしては、LFKLでフランス語とともに英語力を身に付けた中学1年(5e)まで学んだ子なら、❶の矢印のように中学2年からイギリス式インターのYear9に編入したり、中学2年(5e)まで学んだ子が❷の矢印のように中学3年(4e)からYear10に編入することは可能性として十分に考えられます。
イギリス式の中等教育修了資格であるIGCSEは、バカロレアと比べると子供の負担はかなり少ないのではないかというのが私たちの見解です。
イギリス式カリキュラムで大学進学資格を得るには、IGCSEの先にPre-Universityプログラム(大学予備課程)であるAレベルの資格を取得する必要がありますが、IGCSEを修了していれば、必ずしもAレベルだけが唯一の選択肢ではないので、イギリス式のインターにYear9かYear10で転校すれば別の可能性が大きく拓けてきます。
カナダ式インターに転校してカナダ仏語圏の大学を目指す
マレーシアにはカナダ式カリキュラムの学校は、サンウェイ・インターナショナルスクールしかありません。
カナダ式のカリキュラムでは、中3の最後や高1の最後で統一試験などの大きなイベントがないため、英語力のある生徒なら中学3年から編入することはもちろん、高校1年からでも編入することが可能です。
例えば、LFKLでフランス語と英語力を身に付けた生徒が、中学3年(4e)を終えたら❶の矢印のようにカナダ式インターの中学4年のGrade9に編入したり、中学4年(3e)まで学んだ子が❷の矢印のように高校1年のGrade10に編入することは十分にあり得ます。
LFKLでできるだけ長い年数を多言語教育に費やしたいという場合、イギリス式よりもカナダ式のほうが1年長くLFKLに留まることができます。
また、サンウェイ・インターナショナルスクールの例でいうと、Grade9ではフランス語は必修、Grade10ではフランス語は選択必修となり、得意のフランス語を武器に良い成績を稼ぐということも十分可能で、フランス語が話せるカナダ人の先生は何人もおり、フランス語の環境から完全に離れてしまうという心配もありません。
世界のフランス語圏は、歴史的経緯からアフリカ大陸西部および中央部、カナダ東部、カリブ海、南アフリカ大陸北部に散らばっています。
カナダは基本的には英語圏の国ですが、東部ケベック州ではフランス語が公用語とされ、州最大の都市であるモントリオールではほとんどの市民がフランス語を話しています。
引用元: JapaWifeLife “カナダの英仏バイリンガルの割合は?フランス語を使う地域と公用語”
そのモントリオールには、カナダ最高峰の大学の1つであるマギル大学(QS大学ランキング2022で世界27位)があります。
McGill University憧れのマギル大学に進学し、フランス語と英語を駆使しながら大学生活を送るということも決して夢ではないパスウェイです。
日本にもあるフランス式インターナショナルスクール
フランス式カリキュラム
2校のリセでは、フランスナショナルカリキュラムの教育を提供しています。
◉ 東京国際フランス学園 (幼稚園〜高校) Wiki
【公式HP】https://www.lfitokyo.org/
【仏名】Lycée français international de Tokyo (LFI Tokyo)
【英名】The International French High School in Tokyo
【カリキュラム】🇫🇷 フランスナショナルカリキュラム
【学費】こちら
【AEFE】加盟校
◉ 京都国際フランス学園 (幼稚園〜高校) Wiki
【公式HP】https://www.lfikyoto.org/
【仏名】Lycée français international de Kyoto (LFIK)
【英名】French International School Kyoto
【カリキュラム】🇫🇷 フランスナショナルカリキュラム
【学費】こちら
【AEFE】加盟校
フランス式カリキュラム+国際バカロレア
◉ 東京日仏国際学園 (幼稚園〜小学校)
【公式HP】https://www.eifj.org/
【仏名】École Internationale Franco-Japonaise de Tokyo (EIFJ)
【英名】The French-Japanese International School of Tokyo
【カリキュラム】🇫🇷 フランスナショナルカリキュラム + 🇨🇭 国際バカロレア(IB)
【学費】こちら
【AEFE】加盟申請中
【IB校】認定申請中
東京日仏国際学園は、現在、IB校認定とAEFE加盟を申請中で、うまく進めば今年中にすべて認可される見通しだそうで、さらに学校教育法一条校認定も近い将来視野に入れています。
IBに関しては、すでに小学校のカリキュラム(PYP)を授業で提供しています。
この東京日仏国際学園は、なんとフランス式カリキュラムと国際バカロレア(IB)を選択できます。さらに、IBは《フランス語+英語》か《英語のみ》を選択することができます。
東京日仏国際学園の2022〜2024年の学園計画を見ると、次のことをビジョンとして掲げています。
東京日仏国際学園
2022〜2024年 学園計画学校の休暇期間も開校し、教師陣は優れた先生と生徒の割合のクラスで優れた教育を促進し、以下のプログラムを提供します。
- フランス語、英語、日本語、またはバイリンガル、トリリンガル保育園
- フランス教育省プログラムに沿ったバイリンガル英仏、または日仏の幼稚園・小学校
- 国際バカロレア認定候補プログラムの英語100%または英日バイリンガルの幼稚園・小学校
- 2歳〜18歳対象のアフタースクールアクティビティ
- ホリデースクール
- 大人のための言語コース
- 2022年以降、中学及び高等学校開校
参照: 東京日仏国際学園「学園計画」
東京日仏国際学園の学費は日本のインターナショナルスクールとしてはかなり安く、1週間に最低12時間以上働いているご両親を持つ3~6歳児のご家族には、毎月の家族手当37,000円が東京都より支給されます。
入学事務局の方とお電話で話ししたところ、2022年9月に中学校開校予定、2024年9月には高校開校予定で、現在は今年9月入学の生徒を募集中で今のところ募集枠にはかなり余裕があるそうです。
日本の教育、IB、英国式、カナダ式、豪州式、米国式、そして今回のフランス式のカリキュラムを網羅的に眺めている私たちから見ると、この東京日仏国際学園は日本には他に類を見ないとんでもなく魅力のある学校に見えるのですが、この学校の凄さに気付いている人はまだほとんどいないでしょう。
この魅力に多くの人が気付けば人気が急騰する可能性があるので、もし入学をご希望であれば早めにご検討されるのをお勧めします。
LFKLへ母子留学をご希望の皆さんへ
LFKLはフランス政府認定の在外フランス人学校として非営利で運営されている学校のため、留学エージェントを介しての入学申請を原則扱っておりません。
しかし、Go for it は事前相談の段階で入学希望者と学校の間に入って日本語でサポートすることを許されましたので、LFKLへ母子留学をご希望の方はどうぞお気軽に弊社までご相談ください。
まとめ
私たちの視点では、フランスの教育の特徴は、哲学や公民などを重視し、政治や社会情勢などにも深い知識が求めらていく点にあるように見えます。
徹底的に議論し、納得しなければ人は動かないというフランスの尊敬すべき文化は、その独自のフランス教育システムによって過去から未来へと継承されていくのだと今回深く感じました。
その意味で、フランス式教育を受ける子供たちは、小手先のテクニックではなく、しっかりと自分の意見を持った大人に育っていくのだろうと思います。
ガチガチの日本の教育で育った昭和生まれの1人のオヤジとしては、フランス式カリキュラムは魅力が溢れ、なんだか羨ましいなぁとただただ思うのでした。
学費が安いのは、本国の「教育の無償性」という原則に準じて海外校の学費が決められているからである
フランス語とともに世界三大言語の英語、スペイン語、中国語も身につく可能性大
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次回に続く
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